最終話・呪詛

実家に帰った。久々に帰ったから、お母さんと食事にファミレスに行ったら、あのクソ女が働いてやがった。やっぱ地元は嫌い。何処に行っても、誰かに会うもん。何チラチラ見てんだよ!こっちはお前とは住む世界が違うんだよ!!動かしてる金額考えろや!時給760円のアルバイトと一緒にするな!毎日毎日死ぬ気でストレス抱えて、馬車馬のように働いてるんだ!接客ぐらいまともにやれよバカ女!はぁ?しかも、もう子供いるの?早すぎんだろ!え、あの何?A君と結婚したの?噓でしょ?いくらなんでも、A君センス悪すぎでしょ。君はもうちょっと利口だと思ってたのに、なんでそんなゴミみたいな女を選んでんの?馬鹿だねA君。あたしを選んでれば、もっといい生活できたと思うよ。その女、金遣い粗いでしょ?高校の時もさ、身の丈に合わないブランド物のバッグ下げてさ、どーせ身体売って買ってたんでしょ?ははは!あんたのあだ名、ヤリマンだったもんね!お似合いだわ。はぁ?何よその顔・・・なんでそんなに幸せそうなのよ!ふざけんな!高校時代、ズルばっかりして、あたしみたいな努力家を小馬鹿にしてさ、人間の屑だった奴等がさ、なんでみんな結婚して―――幸せそうにしてんのよ!ふざけんなよ!このクソ田舎から一回も出た事ない癖に!外の世界も知らない奴らが、一人前に親の顔しやがって!死ね!やめてよ!何よその笑顔・・・!まだ、あたしを苦しめるの?まるでさ、あたしが、おかしいみたいじゃないの!今までさ、先生の言う事にもきちっとしたがって、悪い事も何一つしなかったのに。なんであたしの方がおかしいみたいになってるの?ふざけんなよ!死ねよ!死ね死ね死ね!!全員死ね!!


*  *  *


もう嫌だ。


生きていけない。


生きているだけで、誰かに責め立てられる。


なんであたし、こうなっちゃったの?


ただ、真面目に生きてきただけなのに。


何で・・・あたしよりもあいつらの方が、幸せそうなの?


もう嫌だ。働きたくない。


誰もあたしの事を認めない世界なんか、全部壊れてしまえばいいのよ。


この世の中は全部クソ!みんな死ね!


あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!



死ねえええええええええええええええええええええええええええええええ!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

呪詛 ポージィ @sticknumber31

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ