第4話 回数と時間


「まず過去へと戻る時間です。1週間前や1か月前、そんな昔には戻れないです」


「まじかよ!」


「最大でも4日前。それ以上は無理です」


「まじかよ!!」


「全て話を終えてから答えてもらえませんかね?」


「あ、はい」


ジェイルが言うには死ぬ4日前までしか戻れない。それ以上は無理だという事。それじゃ1か月前に死ぬ分岐点とかあったらどうするんだろう?


俺の場合は1日…いや5時間前とかその辺で大丈夫だろうけど…。


重要なのはそこではない。その後に聞いた話だ。


「死ぬことが回避できた場合、回避出来てから3日間は生き延びなければなりません。3日生き延びた場合、私が連絡を取ります」


3日間生き残る事。それが時空トラベルでの復活条件。3日以内にまた死ぬかもしれい。それを何とかして回避しなければならない。



「それと…もしまた死んだ場合、戻した時間から再スタート出来ます。ですが…10回死ぬと、終わりです」



「終わり?」


「死ぬって事です。ゲームでも残機があるでしょ?それと一緒ですよ。10回まで同じ場所からスタートできるってわけです」



「中間ポイントは?」



「これはゲームじゃないんです。あるわけないです」



「結構難易度高いんだな~。まぁ10日間でしょ?余裕だよ」



「そうですかね?未来を変えるとは…難しいですよ。決まってる事を変えるのはね」



意味深な事を言ってやがる…が、気にしないでおこう。俺はもう1度人生をやり直す。あんな不毛な死に方望んでいないから。


「説明は終わりか?」


「はい。では、何日前に…」


「5時間前!」


「…早いですね。では5時間前からスタートでいいですね?」


「頼むぜ」


「では…目を瞑って下さい。意識が遠のき、目が覚めた時は生きている状態のはずです」



俺は目を瞑る。するとすぐに眠りについてしまう。ここから俺の生き残る戦いが始まるのか。


「ご武運をお祈りいたします。」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

時空トラベル @vein00

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ