第5話 異能クラス

異能クラスは、レベルによってクラス分けされている。


オリジナルの異能とセカンドでは戦闘練習の際に差があるためだ。


オリジナルとファーストの異能を持つクラスはAエー

セカンドはクラス Bビー

とされた。


朱羅はクラスAに在籍となった。


クラスAには朱羅以外に6人いた。



「じゃーね、朱羅のために、みーんな自己紹介しよっかー♪」

クラスAでは孔雀が担当しており、孔雀は楽し気に話しだした。


「トップバッター、ふーちゃんっ♪」


「ふ、ふぇッ、」

指をさされた少女は、ビクッと体を揺らした。


「えと・・・風花ふうか・・です・・、」

黒髪のおかっぱの女の子は綺麗な水色の着物を着ていた。

恥ずかしそうなのかそれとも怯えているのかのように自分の名前を言った。


「ふーちゃんは、風の異能使いでーすっ。じゃあどんどんいこっか!

次、なーちゃんね♪」


次に指名された男の子勢いよく立ち朱羅を指さした。


「俺の名は那伽ナーガ。次期”竜王りゅうおう”になる者だッ!しっかり覚えておきな!」


「・・・竜王?、」


朱羅は不思議に思い、首を傾けた。


「はいはーいっ、”竜王”ってのは水を司る一族、龍族の王。那伽はその息子

でーっす。」


孔雀は何も知らない朱羅に説明してあげた。


「・・・お前、龍族のことしらねーのか?」


那伽は朱羅をまじまじと見つめた。


「むぅ。孔雀とはそんなお話しなかったもん。」


「あははー、ごはん食べたり遊んだりばっかだったもんねーっ」


孔雀は動物を愛でるかのように朱羅の喉を撫でた。


「フン・・・。無知とはなんて悲しい。」


壁に寄りかかり、肌の黒い男は冷たく言い放った。


「俺はれい。盾の異能使い。これからしっかり勉強するんだな。」


そう言うと零は部屋から出て行った。


「あ・・・れ・・いちゃん待って・・・ッ」


零の後を追うように風花も外へと出て行った。


「もぅ、れーちゃんてば冷たいんだからー。じゃあ次は、うーちゃんさーちゃんっ♪」



孔雀が次に指名したのは双子の少年だった。

どちらも西洋の顔立ちで薄いグレーの綺麗な髪だった。


「・・・・右近うこん、」

「・・・・左近さこん。」


右近と左近は静かに自分の名前を言った。


「「僕たちは・・・二人で一つの異能・・。」」


「二人で・・・一つ・・?、」


朱羅はまたも不思議に首を傾けた。


「うーちゃんとさーちゃんは二人で1つの力、歌の異能が使うことができるんだよー。」


「一人じゃ力使えないのか?」


「そんなことないけどー、力は半減!だから二人で一つなの。」


朱羅は目をキラキラさせた。


(こんなに、いろんな異能の力があったんだ・・・ッ!)


「はいッはいッ! 朱羅、自己紹介する!」


「はーいはい、どうぞー♪」



「朱羅は、炎の異能が使えるの!まだ異能戦闘したことないけど、よろしくッ!」


にへらと場が和むかのように朱羅は笑った。



「フン、炎の異能なんて低能の力だ。」



「こーら、あーちゃん口が悪いよー。」


風花と零が出て行った扉から一人の小柄な青年が朱羅を睨みつけるように

入ってきた。



「僕ははアレン。透明の異能を使う。カルロス様の配下だ。」


アレンは朱羅の前に立ちはだかり、上から睨みつけた。


「僕は君を認めない。絶対に。」


「ッ!突然なんだよ!意味わかんないッ!」


朱羅も食いつくようにアレンを睨みつけた。

今にも喧嘩しそうな雰囲気の時孔雀は二人を離し間に入った。


「はーいはい。ストップ。以上!クラスAのメンバーでしたっ」


パンパンッと手を叩きその場を終わらせた。


「朱羅、いろんな異能使いがいるのわかったかなー?」


「っうん!すごいねッ!」


孔雀は頷き朱羅の頭を撫でた。


「じゃーね、次は異能戦闘してみよっか。」



孔雀は朱羅を”スタジアム”へと案内した。



-異能クラス-終




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