第3話 異能の力
子が生まれて数年が経ち、
子は紗羅の願いで名を
籠りが終わっても紗羅はひどく衰弱いており、ベットから起き上がるのも困難だった。
けれどもここから逃げようと試みているが軟禁され朱羅と会うことにも規制が作られ、指で数えられるほどにしか会えていなかった。会うときには監視でカルロスが常におり、朱羅に伝えることもできなかった。
カルロスは朱羅に、母は体が丈夫ではなくあまり会えないと伝え
あまり会わせようとしなかった。
母と会えない朱羅にとって頼りになる人はカルロスしかいなかった。
だから母に会えないのはしかたないとすんなり思えたのだ。
カルロスは帝釈天との契通り、破壊神として育てつつあった。
「カルロスッ!今日は何を教えてくれるのだ!」
朱羅はカルロスめがけ走り抱き着いた。
生まれて数年経ち、朱羅は幼いながらも綺麗な顔立ちをしていた。
その容姿はカルロスが脳裏に浮かんだそのものだった。
「朱ー羅、走るな。コケるぞ?」
カルロスは走ってきた朱羅を優しく受け止め
やわらかい黒髪を撫でた。
「コケないよ!さっき異能の力について
朱羅にもあるんでしょ?」
「あぁ。朱羅にもあるぜ。オリジナルの異能の力が。」
それは選ばれし者だけが与えられる力。
同じものはひとつしてなく、それは世を揺るがす力。
だがしかし、帝釈天はその異能の力を複製しようと試みていた。
天界ではそれに適合しそうな子供を下界からさらい集め、”ある術式”で
”殺戮”の道具として使えるように実験していた。
だが適応力によってその力には差があった。
最初から異能を持つ者をオリジナルと。
複製された者はレベルが高い順から、
「カルロスも、異能もっているの?」
「あぁ、持っているよ。しかもオリジナルだ。」
「ッ!ほんと!?ねぇじゃあ異能戦闘しよう!まだ異能戦闘したことないんだ!」
朱羅は目を輝かせ飛び跳ねた。
「朱羅はまだ小さい異能が安定しないから戦闘は早いだろー。」
カルロスはなだめるように朱羅の頭を撫でたが、
朱羅を頬を膨らませ不服そうな顔をしていた。
「えぇー。剣術も体術も朱羅が一番強いんだよ?もう飽きたよー。異能戦闘したい!」
「そりゃ、俺が教えてんだ。一番に決まってるだろ。えらいえらい。」
カルロスは腰を降ろし修羅と同じ目線になって頭を撫でた。
「んもー!子供扱いしないで!修羅もうすぐ10歳になるんだから!」
朱羅は頭を振り、カルロスを手を払った。
「そうだな、もう
「ッ!やったー!なら競技場へ行こう!」
カルロスは片手で朱羅を抱き上げ競技場へと向かった。
-異能の力-終
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