ヒマワリ※
【伸ばすこの手が
届かないと分かってても
もしも伝わるなら一瞬でも
叶わない恋におぼれても
このまま夢から覚めたくないよ
わがままでもいい
揺るがない愛がここに欲しいよ】
詩を読んで胸が締め付けられた。
涙が溢れた。
ずっと目を背けてた気持ちがわかったから。
私は叶わない恋をしているんだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
タン、タタン。
ここはひっそりと建っているバレェ教室、夜でも電気が煌々と輝いていた、そこには少女二人が教師と残っている。
「はい。終わり~」
「「ありがとうございました!」」
「気を付けて帰りなさい。」
ふ~。疲れた。
身体中がアチコチ痛い。
「疲れた~、厳しすぎるだろ。」
「先生もそれほど私たちに期待しているのよw」
「そうかな~?」
そう言って彼女はきちんとマッサージをしてるwなんだかんだ言ってやるときはやるんだからww
「ん~、あっ背中伸ばしてーw」
「はいはい、」
気だるげに返事をするけど、本当は嬉しいんだ。こうして話せるのが。
だって。
君は。
「あと少しだな~」
「そうだね。」
「あっちは寒いかな?」
「暑いんじゃない?w」
アメリカに行くんだから。
「にしても。なんで私なんかに招待状がくるんだ?」
「まぁ、いいじゃない?ありがたいことよ。招待なんて。」
「よし。じゃあ帰りますか。」
「いえ、私は少しやっていきます。」「了解~無理するなよ~」
そう言って君は帰っていく。
ふぅ、あと一週間。
一週間で君はアメリカへ行く。
「っ、」
泣くな!泣いてはダメだ。
心配させるわけにはいかない。
だって、最後まで私は頼りになる相棒に演じなきゃ。君が疲れたら帰れるよう。君が胸を張って最高の相棒だって笑えるように。
「そうだよね。お姉ちゃん。」
神様は不公平だ。
なんで私に恋のキューピットの矢を放つの?
しかも、
お姉ちゃんの恋人に。
「叶わないよ。
だって、彼女の心の中にはお姉ちゃんがいるのだから。」
ポタリ。ポタリ。
あぁ、泣かないって思っていたのに。涙が溢れた。
手を伸ばしても、伸ばしても。
届かない。永遠に届かないだ。
近づいたら、
焼けてしまう。
消えてしまう。
【そ こ に あ る の は 涙 の 海 で し た】
ーーーー[一週間後]ーーーー
「お~!!飛行機だ~!」
「お願いですから、はしゃがないで(泣)」
「だって~ww」
はぁっ。
本当この人大丈夫かな?心配になってきた(汗)
あれ。いない(汗)
もう~どこ行った?
「ちょっと探してきます!」
「了解~」
「先生も!!」
飛行機に乗る時間なのに~。
あっ、いた。
「行ってくるよ。」
「っ、見つけましたよ!」
私は彼女の方へ駆け寄った。
「まったく。急にいなくなんないでください!」
「わるぃわるぃwwお前には沢山迷惑かけたな。」
「っ、なんで急にそんな事、」
「ん~なんかありがとうってさ。」
なんでそんな事言うの?
溢れた気持ちはもう。
収まらない。
「好き。」
「うん。知ってる。けど、」
「わかってます。私はお姉ちゃんには勝てない。知ってます。」
迷惑かけたくないのに、涙が出る。
止まらない。
ふわっ。
急に暖かくなった。
前を見たら彼女が抱き締めている。
「違うよ。私で良いの?
私は君のお姉ちゃんを奪った。
それでもいいの。」
「当たり前ですよ。
私は貴方じゃないとダメです。」
ごめんね。お姉ちゃん。
ごめん。けど、私は好きなんだ。
(ねぇ、もし私が死んだら。彼女を愛してね?
何を急にw縁起でもない。
けど、彼女絶対にぼろぼろになるから。貴方が止めて?
約束よ?)
あぁ、気づいてたのかな?
私が恋心抱いてたの。
だったら。私は守ろう。
お姉ちゃんが叶えられなかった事を沢山しよう。その前に。
私は彼女から離れた。
「私は待ってます。だから。
絶対に迎えに来てください。」
「もちろん。」
「「その時にもう一度。」」
大事な人の前で愛を語ろう。
【好きになったのが貴方で良かった 】
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