第2話

 家を出て徒歩で約10分、時刻は9時10分で学校の

校門前に着いた。9時前ぐらいに授業が始まって

いるから、辺りは、もう静かでシーンとしていた。

 防犯のため校門が閉まっているため、仕方なく

校門の上へ手を掛け、飛び越えて中に入ると、

前の方から竹中孝俊たけなかたかとし、歳は、40代後半

くらいの生徒指導の先生が、声を掛けてきた。

「おいっ!神前!もう授業始まってるぞ!もうちょっと

早く来ないか!?」

 俺は、手で頭を書きながら、

「あぁー。すみません。寝坊しました」

 というと、竹中先生は、ため息を尽き、

「まったく!お前は成績は優秀な方なんだから生活態度

をだな、良くしないとっ!これから先やっていけないぞー

だいだなー‥」

 生徒指導の先生ならではの、長い説教が始まりそうな

雰囲気がしたところで俺は、

「すみません!今からでも授業出ようと思うので

ここで失礼します」

 頭を少し下げると、その場を少し駆け足で

去る。後ろの方では竹中先生がまだ何か言いたげな

声が聞こえたが、無視だ!

 学校は、順に東から運動場があって、次に生徒の教室

の4階建ての棟があり、真ん中に音楽室や、その他の移動教室、

これも4階建ての棟で、そして、1番西側に体育館があって南北に

長くなっている。

 今は、中央の棟の1階から中庭を通って東の棟へ

歩いて向かう、そして、自分の教室、3階へ向かうのに

階段に差し掛かろうとした時、階段のすぐ横のトイレ

から女子の悲鳴が聞こえた!

 俺は何事かと走って向かって行った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る