バルトロに蹴り飛ばされた男は家屋数棟を派手に貫いていき、そうしてようやく止まっていた。破片や煙が通りに広がっている。放送協会周辺は住民の避難が終わっていて、人気がなかった。

 煙草を吸いながら倒れている男の様子を確かめると、声を掛ける。


「お、ノビちまったか?」


 それに男は反応し、ぴくりと指を動かした。嬉しく感じてぱんぱんと手を叩き、バルトロは大きく煙を吐いた。


「ワシの蹴りを食らって……やはり間違えてなかったようだな。おい、お前、名前は? ワシはバルトロ」


 男はゆっくりと起き上り、少しぼろぼろになったスーツを整えながら立ちあがっていく。頭からは血を流していた。しかしまだまだ戦えそうだ。蹴りもまともに入ったわけではなく、脚で受けられていた。


「俺はアルツェロ」

「しかし人質がいるというのに、よくも仕掛けてきたな」

「ただ散歩しに来ただけだ。それに人質など、いつも作戦行動で邪魔になる」

「そうか」


 バルトロが懐から回転式拳銃を抜き、二発発砲する。いくら超越者であろうとも、銃弾を受ければ無事では済まない。しかしこれは殺傷のためではなく、蹴った時の感覚を確かめるためものだった。

 放った弾丸を逸らすようにして弾かれる。それも腕でだ。アルツェロはにやりと笑い、突撃してきた。


「うおおおおッ!」


 迫る相手に対して残りの銃弾を放つ。しかし素早い身のこなしで避けられるか、またもや腕で弾かれてしまう。咄嗟に距離を取ろうとするも、すでにアルツェロはすぐそばまで近づいていた。

 小さなつむじ風を起こすかのような蹴りに襲われる。狙いは頭。予想以上に速く足先が近づいてくるのに驚いてしまう。


 くわえていた煙草が宙に舞い、そしてぽとりと落ちた。頭を引いて回避し、煙草にだけ蹴りが当たっていた。アルツェロは不敵な笑みを浮かべる。

 落ちた煙草に目線が行く。そして距離を取りたくて、バルトロはまた正面蹴りを食らわせる。吹き飛びはしたが両腕で防御し踏ん張っていて、あまり長く距離を取ることはできなかった。


「ッたく」


 やや体勢を崩していた相手を追撃することはなく、ゆっくりと歩いて落ちた煙草を拾った。落ちた時、口をつけていた部分がしっかりと地面ついていたのが見えていた。やはり汚れていた。もうダメだ。


「吸うのか?」


 腕の様子を確かめながら尋ねられる。


「吸うか、こんなばっちいの」

「ならばポイ捨ては法律違反だ。しっかりと処理をしろ」

「はいはい」


 弾切れになった拳銃の代わりにとんびコートから出てきたのは携帯灰皿。少しらしくない可愛らしいデザインなのは、自分で買ったものではなく貰ったものだからだ。そうして煙草を処理する。


「ポイ捨てって、お前がやったんだろうが……」

「何か言ったか?」

「もったいないって言ったんだ。最後の一本だった」

「そんな安煙草を?」

「はぁーっ、お子ちゃまだのー」


 その言い方にアルツェロは少しかちんときたようで、これ見よがしに自分が吸っている煙草のパッケージを出した。それは有名な高級煙草で、超越者はもちろん、庶民でも手に入るものではなく、アノマロカリスだからこそ吸えるものだった。


「そういうところがまたお子ちゃまだのー。値段で吸ってんじゃねー、好きなのがこれなだけだ」

「ふん、つまらんな」

「吸ったことねーのか? こいつのほんのりとした素直な甘さは格別だ」

「所詮はただの人外か。高級なものなど吸えんからなッ」


 その言い草は、三つ編みを不機嫌そうに動かすのに十分なものだった。お互いにほぼ同じタイミングで前に出、徒手空拳でインファイトを繰り広げる。

 バルトロの拳や蹴りがアルツェロのスーツを破いて腕を露出させると、そこにこれまでの防御のタネがあった。

 生身ではなかった。そこには見た目は大きく生身と変わらないものの、確かに金属で作られている、筋電義手が着けられていた。隣国アルジェントで盛んに研究されているものだ。


「なるほど、超越者の力に人間の技術ということか」

「脚もそうだッ。それに、ただのモノじゃない、見せてやるッ!」


 人の姿から獣、獅子の姿に変身する。ワーライオン、高い戦闘能力を誇る希少種、ワーライオンだ。立派なタテガミを持ち、唸るような咆哮が爆発的に広がった。音圧にバルトロの身体もやや痺れる。

 しかしそれよりも驚いたのが、四本の脚だ。義手、義足は変身に合わせてしっかりと変形し、ちゃんと機能していた。


「閣下が改造をくわえてくださったものだッ!」

「まったく、それは科学の範疇なのかよ」

「正しく科学だッ!」


 人の姿と獣の姿を織り交ぜて攻撃を繰り出してくる。バルトロはそんな猛攻に防戦一方になり、こちらから攻撃を仕掛けることはなくなった。しかしまだどこにも傷を負ってはいない。


「吸血鬼というのもこんなものかッ!?」

「悪くねー。うちの弟子よりは強いんじゃねーか?」


 しかし待っていただけだった。攻撃が続いて調子に乗ってできる隙を。人の姿に戻った隙を突き、バルトロはぐっと右の前腕を掴み、


「だが」


 ぐぐっと血管を浮かせるほどに力を込め、握り潰した。義手の部品が飛び散り、ぼとぼとと地面へと落ちていった。アルツェロは一体何が起こったのかわからない表情のまま、しかし無意識のようにバルトロから瞬時に離れた。


「ただの人外でないワシには及ばんな」

「ぎ、義手……か閣下のッ義手が……」

「おい、お子ちゃま。『冥土の土産』に教えてやる。東の島国で畏れられた、『一国潰しのあるとうろ』の強さってやつを」


 壊れた義手を定まらない視線で見つめながら、アルツェロは言う。


「『冥土』? 『土産』……?」

「死ぬ前の贈り物ってことだ」

「俺が、死ぬ……?」

「残りのえれきなからくり腕もぶっ壊して、ケツの穴にぶち込んでやるよ。大好きな博士公に掘られながら死んでゆけ」


 汚い侮辱にアルツェロは一瞬にして沸騰し、これまでよりも圧倒的な身体能力を見せた。

 しかしそれでもバルトロには届かず、彼はさらに激しい攻撃を浴びせる。気を抜けばやられる程だったが、それでもしっかりと対応していく。歳を重ねるごとに力を増す吸血鬼の特性と、長年戦いの中で暮らしてきた経験が、バルトロの実力を遥か高みへと上らせていた。


「ちい、思った動きに乗ってくんねーな。まだまだ血が足りないか」


 鋭い爪が頬をかすめ、血をにじませた。


「んなッ!?」


 はっきりと見えていたはずの動き、しっかりと読めていたはずの流れ。それでも身体が反応してこなかった。そしてそれがどんどんと進んでいく。動けば動くほどに。

 血が切れかかっている。好みの血が消費されていっているのだ。昔の気分で力を使っていたが、それが今ほどの量ではまったく足りておらず、完全に配分を間違えてしまっていたのだ。

 子供の運動会で張りきった父親のように。


「どうした、あるとうろの力を見せてみろッ!」


 より神経を研ぎ澄まし、集中を深めなければならなかった。それでも身体が追いついてこなければ意味はないが、一瞬、ほんの一瞬でも早く相手の攻撃を読まなければならなかった。

 殺すのは難しいかもしれない。しかし戦闘不能にしなければ、退かせなければならない。生身の部分が防がれてしまうのならば、その防ぐ部分、もう一方の義手を狙うことに決めた。


 さっき握り潰してみてわかった。あの義手はかなり特殊な合金で作られていて、驚くほどの強度があった。今の力ではどうしたって同じようなことはできない。

 少し前に読んだ、素人でもわかるように解説してある科学雑誌の内容を思い出す。筋電義手の号だ。確かそれによれば、生身との接続部分に筋電位を感知するセンサーなど重要な部品が多く、外部からの衝撃に弱くなっていると載っていた。


 信じられないような技術が使われている義手だが、その根本的な部分を克服するのはとても難しいことのように結論付ける。いや、もうそれを願うしかなかった。


「へっ、やっぱりお前のようなお子ちゃまには見せてやんねー」

「てめぇッ!!」


 かっとなれば単純で、アルツェロは動きを大きくして隙を作る。残りの血をすべて使うつもりで、バルトロは義手の接続部分を狙う。


「やらいでかぁッ!」


 腰に差していた長ドスを抜き、その勢いのままにぶつけた。がんとした鈍い衝突音のあと、体勢を崩してしまう。衝撃が手をひどく痺れさせていた。アルツェロもいきなりのことに体勢を崩していた。


「くっ、おあッ」


 どさりと地面に転んでしまう。大分血を使ってしまったようだ。ぜえぜえと息を荒げてしまい、ぼろぼろに刃こぼれした長ドスを見て肩を落とす。

 なんとか踏ん張ったアルツェロは義手の動作を確かめようとしていた。


「さあ、どうだ……?」


 義手は、何事もなく動いた。


「やんぬるかな。かっこ悪ー」


 アルツェロは勝ち誇ったように、高らかに吠えた。

 そこからというものの、バルトロは殴られ蹴られ切り裂かれ噛みつかれ、全身を痛めつけられていった。お気に入りのとんびコートも己の血で染まり、あらゆる骨も折れた。長ドスも奪われ、腹を突き刺された。


 一応抵抗しようと試みるも、どうしたって思った動きには届かない。二歩、三歩も遅れればどうしようもなかった。


「詫びろッ! 閣下への侮辱を詫びろッ!」

「スコパスとか、タコみたいな名前してよ……」

「この汚らしい人外がぁーッ!」

「お前も人外だろうが……」

「正しき大義を持っているッ!」


 この程度でまだまだ死にはしない。しかし痛みがあり、確実に死に近づいている。ここまでぼろぼろにされたのは、かなり昔をさかのぼらなければ覚えがなかった。それでも麻酔もなく意識があるままに開腹開頭されたエオンよりはマシに思える。


 エオン。


 彼はそこでエオンのこと、キュアのこと、リュオルのこと、仲間たちのことを思い出し、最後に。国に残してきた二人のことを思い出した。


「しっかりと守ってあげてください。出来なければあなたとはもう口を利きません」

『彼女』は絶対に言ったことをやる。だからこそ一緒になった。そしてそれは目の前の相手にいたぶられることよりも圧倒的に恐ろしいことだった。

「離縁の危機じゃねーかッ!!」


 それが叫び声として現れたかと思えば、拳に確かな感触があった。


「うげぇッ!」


 アルツェロの頬を無意識に、そして強く殴りぬいていた。気を抜いていたアルツェロはまともに受けて口の中を切り、ふらふらとした足取りで下がっていってやがて転んだ。どんと尻餅をついた音が響く。


「お、おお、我ながらいいパンチ」


 血の池に飛び込んだかのようになりながら、バルトロは追い打ちをかけるために歩く。しかし足元がおぼつかず、さらに床やローファーの裏側に着いた血でたまに滑る。

 ゆっくりしていれば、アルツェロがゆっくりと立ち上がった。意外にダメージが残っているようで、何度も頭を振っている。

 バルトロは腹に刺さったままの長ドスを引き抜き、切っ先を地面に当てながら近づく。


「残念だったな」


 しかしすぐ回復したアルツェロが、長ドスを弾き飛ばしてそのまま彼の顔面を掴もうとする。このまま地面へとぶつけて挟み、完全に潰してしまおうということだ。


「さすがの吸血鬼でも頭を壊されれば死ぬしかないだろッ!」


 手のひらが眼前に迫り、どうにも避けられそうにはなかった。例えこの一撃が避けられたとしても、次、その次、そのまた次が待っている。諦めたくなかったが、本当にどうにも動かない。

 あるとうろがこんな若者相手に、焼きが回ったな。そう観念しようとした。


 ――瞬間。


 誰かの人影が目の前に。


「なんだキミはッ!?」

「……ッ」


 バルトロの頭を粉砕しようとしていた手を掴み、聞き慣れた、しかしひどく懐かしい声を出した。


「……『父様(ととさま)』をいじめないでくれますか?」

「とっ、とと?」


 そう呟いている間に疾風のごとく投げ、地面へと叩きつけた。咄嗟のことで受け身を取れず、アルツェロは一瞬息が止まって意識を飛ばしかける。


「父様は、父様です。さっさと帰ってください。さもないと……」


 がんっと残っていた義手を力強く踏んだ。しかし思ったよりも硬くて壊れず、だからむきになって何度も踏みしめた。途中、アルツェロはごろごろと転がって逃げるように離れたが、もう義手は使い物にならなくなっていて、ひどく口を歪ませた。


「まったく、父様。かっこ悪い」

「ま、まさか……」


 目の前に立つ少女は間違いなく。


「アルコ?」


 一瞬表情を緩ませたように見えたが、しかし無表情のままにこくりと頷いた。

 バルトロにそっくりな髪色の短い三つ編み。東の島国とこの地域のが混ざり、お互いの良いところを得た可愛らしい顔立ち。特注であろう子供用の二重回しと朱色のマフラーに、下に深く濃い色の着物と乗馬袴を着ていた。いきなり男を投げ、容赦なく義手を潰した実に気の強そうなこの少女は。


 東の国で母親と暮らしているはずのバルトロの実の娘、アルコだった。

 父親には名字がないので、母親の名字を使って『清水有子(きよみず あるこ)』というのが向こうでの正式な表記だった。


「父様、どうしてあんな物の怪相手にそこまでひどくやられているのですか?」

「いっ、色々あったんだ色々。けど、なんでこんな所に?」

「母様(かかさま)に言われたんです。立派な吸血鬼になるよう、そして父様を守ってあげなさいと」


 一人で東の島国からこのオーロまでやって来たということだ。とても簡単に行き来できる距離ではないのに、まだ十三歳とはいえさすが吸血鬼。こうして無事にやって来て、さらに父親の危機を救った。

 しかしこうなることを妻に予想されていたことが実に恥ずかしい。


「手紙には何にも書かれてなかった」

「そりゃそうです。だって黙っておかないと面白くないからって母様が」

「学校は?」

「自主的にお休みさせてもらっています。成績は手紙の通りでウソはありません」

「まったくデキのいい娘を持ったもんだ……」


 とんびコートから血の入った袋が出てきて、それにストローを差して父親の目の前に出す。吸血鬼が移動先での補給に使うものだ。腐りなどせず、新鮮なまま保存できる。飲めということなので、その通りにするとすぐにその味に驚いてしまってむせる。


「父様落ち着いて」

「ごほっ、げほっ、こ、これっ、椎子(しいこ)さんのじゃねーか」

「うん、お土産と」


 それもただの血ではない。明らかに『好みの血』となっている。この深い森の中のような風味、いつまでも飲みたくなる控えめな甘さは、もう長い間味わっていなかったものだ。少量でもみるみるうちにケガが治っていく。

 しかしどうしてこんなものが存在するのか。色々と考えかけたところで止めることにした。自分だって色々と手に入れるためにやっている。とにかく娘に持たせてくれたことに感謝しかない。


「父様、母様がそれはすごいものだと言っていました。普通の母様の血と違うのですか?」

「ちょっとだけ」

「それを聞きたいのですが」

「……まだ知らなくていい」

「妾(しょう)はもう十三歳です」

「妾てお前……」


 少しの会話を交わした後、アルコはじいっとアルツェロを見つめた。初めて見る筋電義手に驚いている。


「父様、あれは生身の腕ではないのですか?」

「ああ、あれは自分の意思で動かせる義手だ。知らずに壊したのか?」

「うん。あんなもの、国にはありません」

「そりゃそうだ」


 両腕が使えなくなったアルツェロは、つまり獣への変身を封じられたということになる。前脚二本がダメになれば、駆けることなど到底できない。


「父様をいじめた物の怪は、ここで成敗します」


 紐で背負っていた長ドスは、父親に貰ったものだった。それを抜き、感覚を確かめるように小さく振り続ける。幼い頃からのクセそのままだ。そうしてずんずんとアルツェロに近づいていく。


「吸血鬼が、もう一頭……だと……ッ?」

「妾は誇り高き吸血鬼、頭などではありません」


 両腕が使えなくとも、まだ両脚がある。アルツェロはまだ戦闘意欲をなくしてはいなかった。相手が人間ではなく、吸血鬼であることもなんとなくわかっている様子で、牙をむく。


「ふッ!」


 強く息を吐いたのと同時に、アルツェロの殺気を裂きながら突撃する。それは幼い頃よりも数段速くなっていて、鍛錬もあるが、素晴らしい才能の輝きを感じた。

 アルツェロもこれほどまでの速さで来られるとは思っていなかったらしく、強い焦りを浮かべた。目が大きく見開かれ、なんとか脚で防ごうとするものの間に合いそうにない。


 長ドスの切っ先が胸を貫こうとした時、

「むッ?」


 いきなり現れた女の剣によって防がれ届かなかった。アルコは気配もなくいきなりに現れた女を睨みながら警戒し、そのまま押し込むようなことはせず退いた。


「これは、エオンの相手の……」


 あのテレポートを使う、超能力者の女だ。しかしエオンの相手をしていたはずのここに現れたということは。バルトロは最悪の想像をしてしまい、汗を流す。


「バルトロさんッ!」


 誰かの声が近づいてくる。少年のもの。そちらへと目を向けると、そこには獣の姿のエオンがこちらに走ってきていて、呼びかけていた。ほっとバルトロは胸をなでおろす。

 そうして近くに来ると、彼は人の姿に戻ってバルトロのそばへと寄った。


「エオン、なんだ生きてたか」

「バルトロさんこそ、どうしたんですかそのケガ」

「色々あったんだよ、色々。で、どうしたんだ?」

「いきなりテレポートで消えたので、追いかけたんですよ。バルトロさんが行った方向だから」


 女はサーベルの切っ先を超越者たちに向けながら、アルツェロに肩を貸そうとする。けれど彼は遠慮し、前へ出ようとした。


「止めてください。両腕が壊れているんですよ」

「壊されたからこそだッ!」

「向こうは三、こちらは二です。退きます」

「ササラッ!」


 獅子の咆哮を彼女にぶつけてみても、引きはしなかった。さらにサーベルの柄頭で鳩尾を打ち、悶絶する彼にもう一度撤退することを伝えた。


「黙って退きなさいッ、レオちゃんッ」

「……れ、レオちゃん言うな……俺は年上だぞ……」


 しかしその痛みが幾分彼の頭を冷静にさせたらしい。にいっと笑うと、三人に指差し悔しさを込めて宣言する。


「次は絶対に噛み砕いてやるッ!」


 そう残すとふっと姿が消え、奥へ、さらに奥へと連続使用で逃げていった。アルコは追いかけようとしたが、それをバルトロが止める。エオンもじいっと逃げていく方向を見つめ、やがて警戒を解いた。

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