ちょいと寄り道外伝Part壱

テキトーに外伝書きたいな〜思て書いとります(笑)出来は壊れとるかもしれへんから、あんま期待せんで読んでな? もし壊れとると思たら遠慮無くグシャグシャポイッってしてエエからな?(笑)

ではでは始まり始まり〜✨


Episode>>壱『幼き日の思ひ出』

アレは確か、俺が八歳になったばかりの頃だったと思う。

その時の俺は、新しく来た転校生に興味津々で、途轍とてつも無く浮かれていた気がする。

自分の誕生日に転校生新しい仲間が増える。

ソレは幼い俺にとってはとても嬉しい事で。だから気付かなかった。その子が……新しい仲間が親が言っていた信用してはならない相手・・・・・・・・・・・、だという事に…………。

「えー……今日から新しく仲間になる、水無月蓼みなづきりく君です。皆仲良くしてあげてね〜?」

「「「はーい」」」

先生の問いに生徒達は一斉に声を揃えて返事をする。

「良いお返事ね皆。……じゃあ自己紹介お願いね、蓼君」

「……………………水無月蓼」

「えーと……それだけ? 趣味とか好きな食べ物とか無いの?」

「……………………無い」

「えーと……」

驚いた。こんなに短い自己紹介があるのだろうか? ほら見ろ。明らかに担当の先生が困っている。

なのにとうの転校生は気にするでも無く、普通に立っていた。

仕方無いなぁ〜……いっちょ俺が助けてやるか。

「せんせェ〜質問して良いですかァ〜?」

「え、えぇ良いわよ耀翔君」

「有り難う御座います〜✨ 蓼君は好きな本とかあるんですかァ?」

「……………………………………ウイリアム・シェイクスピア、歴史書、など」

元気良く手を真っ直ぐに上げて転校生君に質問する。何で好きな本って訊いたかって?

この転校生君、如何にも本好きです、みたいな雰囲気出てるからさ✨

「ウイリアム・シェイクスピア? 演劇の?」

「……………………………………知ってる? 意外だ、同年代に好きな奴が居たなんて」

転校生が意外そうに少しだけ眉を上げて驚く。

ウイリアム・シェイクスピアなんてモノが好きなら、相当本を読み漁ったのかそれとも家系的に、教育理念に組み込まれてるのかな?

俺? 俺は勿論組み込まれてたのもあるけど、本が好きで仕方無くて読み漁ってたら、シェイクスピアに出会ったんだ。

それ以来、こうして演じる事が得意になってきた。まァコレは余談だけどな✨

「ボクも意外だよ〜蓼君がシェイクスピアが好きだったなんてさ✨」

「……………………………………自分が持てない感情に触れられるのが、何とも言えない」

「そうなの? ……せんせェ〜蓼君の席って何処ですかァ〜?」

俺は蓼君と話しながら、固まって見ている担任に訊いた。

担任はソレを聴いてハッとしたように慌てて返事をする。

「え、あぁえーと……蓼君の席は耀翔君の隣で良いかしら?」

「はーい✨……蓼君コッチコッチ!」

少し演技がかった身振り手振りで蓼君を手招きする。

「……………………………………その作り笑い止めれば?」

「え……?」

「……………………………………笑顔が作り物臭いって言ってる。疲れない訳?」

蓼君は俺の隣に座るとそう言った。子供らしからぬ、鋭い観察眼に流石の俺も舌を巻いた。

若しかして蓼君は俺の裏側の存在に気付いているのだろうか? イヤそんなまさか……

「……………………………………別に良いけどな、君がどんなに作り笑いしてようがしてまいが。僕には関係無いし興味も無い」

更に蓼君は俺の心を見透かした様に言葉を連ねる。

「ちょっどう言う意味?」

「……………………………………そのままの意味。……こんな所で何を学べって言うんだか…あのヘンテコ親父殿は……」

「親父?」

それ以来蓼君は何も話そうとはせず、本を読み始めた。

(((なんかすっごい風雲児来たァ!?)))

多分それが皆の心の声だったと思う。

蓼君はそんな皆を軽く一瞥して、つまらなそうに溜息を吐いてボーッと外を眺めた。

若しかして蓼君はIQが途轍も無く高いんじゃないんだろうか? 本当に頭の良い人は普通の日常がとてもつまらなく感じるらしい。まさに今の蓼君のように……。

耀翔は隣の転校生スーパー風雲児をチラリと見て思った。

まァ取り敢えず、暇はしなさそうかな……。


そうして、国一番の小説家と政治取り纏め役は出逢った。

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