第15話 計画通り?

「大佐、奴らが動きました」

敵を警戒していたクローンの一人が、偵察窓から身を乗り出しグレイブを振り返る。

グレイブはクローンの肩を押して窓からどかせると、そっと青い空の彼方に併走する二体のカートを覗いた。

「確かか、いや食いついたな」

「どうしますか?」

ソノイ・オーシカのX-R九九が排気ノズルを動かしハンガーラックから飛び出ていったとほぼ同時に、カートたちに動きが出る。

翼を生やしゆっくりと飛翔を続けていた中型カートが、体を傾け徐々に接近してきたのだ。

「敵との距離は」

「およそ二十。五分後に最接近します」

『ケイコク、併走艦二隻ガ、我ガ艦艇ニ接近中』

「計画通り、だな」

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