〈幕間×幕間=夢〉

 小さな風船が、快晴の空に吸い込まれる。


 それを阿久斗は眺めていた。


 突如として風船が割れ、青空が一変する。


 赤い。目が眩むほど赤い空。


「お兄ちゃん」


 目の前には、大怪我を負ったころねが立っている。


 なだらかに落ちる涙の滴。


 ころねが叫ぶ。


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