第11話ドライブ
ドライブが始まって5分くらいが経った頃
父親が口を開いた
「お前は難産だったんだぞ!」
え?
「お前の顔を見るためにかーちゃんも必死こいてお前を産んだんだ。俺やかーちゃんだけじゃない、おばーちゃんもおじーちゃんもお前に会いたがってたんだ。みんな必死に祈ってた。産まれてきてよかったの?って?産まれてきてくれてありがとう。俺の子供であってくれてありがとう」
涙が止まらなかった
そんな事は今まで生きてきて1度も言われた事がなかった。
「とーちゃんも仕事が上手くいかなくて自分を見失う時もある。でも、その時支えてくれるのがかーちゃんなんだよ。お前は一人暮らしで誰にも相談出来ずに1人で抱えて辛かったんだろ?大丈夫!お前には帰る場所があるだろう。20歳過ぎても子供は子供だ!甘えたっていい!1人で抱えないで、なんでも言ってこい」
初めて父親の気持ちを知った…
涙が止まらない
僕はなんて良い両親の元に産まれたのだろう
僕には帰る場所がある。
僕には頼れる人達がいる。
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