終わりなき夜に生まれ
私はあなたを
盲目めいた欲求だけを残したまま、あなたの記憶は深い底へと沈んでいく。
孕んでいるのは五匹だけれど、
あなたは胎内で蟹座のシンボルのように69(シックスナイン)の状態で同じ羊膜に包まれている。
> 闇魔法、「招魂」「憑依」。
> 闇魔法、「奪魂」「魄離」。
男性は自分の内に女性的な
中国の太極図をみると、胎児のような白い
雌のほうのあなたは
固有の真名は力を与えてくれるけど、それを知るものに支配されかねない。だから、いつもはあなたを
ゴブリンを妊ってから出産するのは九十六日あたり。数は三匹から六匹くらいのはばがあるみたいだ。拉致にあった母体は逃げられないよう手足を砕かれて、洞窟や縦穴式住居で汚物に
生まれたての子に餌を与えずにいれば、母親を食い殺すか共食いをはじめる。弱いものは強いものに食われ、強いものを食ったものは一層強くなる。
ゴブリンは六日で立てるようになり、半年で完全な成体になる。食欲と性欲が小鬼の姿をとったかのようで、他の種の雌を襲って犯すことで繁殖するけれど、まったく雌が生まれないわけじゃない。ただし、百匹中に一匹くらいだし、小さく虚弱で
雄はゴブリン本来の醜さで、雌の姿は母体のほうに似る。交接そのものは出来るけれど、
妹らは外で狩りをするが、あなたはここを出れない。だから、迷宮で
あなたは自惚れ屋で驕慢な娘になり、あなたは陰気で妬み深い鬼になった。兄弟らは食欲よりも性欲が強くなり、妹の寵を争って
あなたは策をもちいて、私が守護者にした蟲を倒した。あなたの体は変異し、黒い
あなたは兄弟らを一匹ずつ襲って始末していく。妹を最後に残した。
魔法も短剣も通じずに怯えながら、妹はあなたに必死で媚びる。あなたは妹の腕を肩から引き千切り、小ぶりの乳房をむしり取る。両足首を掴んで逆さに吊り上げ、容赦なくじわじわと左右に拡げていった。
妹はあられもなく絶叫する。股と尻が裂けて片足が千切れる。あなたは妹のぶちまける血と糞尿を浴びながら笑った。
あなたは妹の頭を囓りとる。その腰を片手で掴むと歩き出した。垂れてぶら下がった
「オ前ハイラナイ。俺ノ欲シイノハ――」
あなたはさらに奥へと、
私のいる処へと向かう。
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