エピローグ
エピローグ 冬の庭
さて、それからどうなったんでしょうね。
結婚したのかですか?
それはどうでしょう。
血がつながってましたし。
そんなの関係ないですか。
彼女は妹ではあるけれど、
ノゥスィンカでもあるし、
妹はすでに死んだことに、
なってるわけだからして、
結婚するのに法律上では、
なんの問題もありません。
かといって結婚のような形式に、
とらわれる必要もないわけです。
☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*
「私達は同じに
年を取っていき、
彼のほうが先に
亡くなりました。
そろそろ、私も
――のところに
いこうと思います」
老婦人はほほ笑んだ。
もの静かで、
その挙措が美しいと、
思わせる人だった。
婦人の姿が薄れ、
すらりとした少女が、
立っているのが
みえたような気がした。
それも掻き消えて、
瑠璃の羽根色の小鳥が、
冬の庭を飛び立つ
ところだった――。
☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*
小鳥はどこへとんでいくのか?
永遠の今に帰ってくのか?
それとも、何度も転生しながら、
出会いを繰り返してるのか?
それともこうでしょうか?
彼の死んだことを忘れ、
さがしてとびつづけて、
終いには、なんのために
とんでいるかさえ忘れて、
どこまでも
どこまでも
とびつづける――。
ぽつんとして
さびしいような
しあわせなような
小鳥は
空の青に
まぎれて
消える――。
それとも――?
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