scene3 玄関前のひとこま

メイド「ふぅー…外は寒うございました…」


若「おや、その格好はどうしたんだい?なんだってこんな天気なのに外へ」


メイド「あら、若様。どうぞお気になさらず。これも仕事の一つですわ」


若「外で何をしてたんだい?」


メイド「ちょっと、雪が積もりすぎてきたので、屋根から降ろして参りました」


若「屋根…?!君はそんな所に登ってきたのかい!?」


メイド「ええ。そんなに大義なことではありませんわ?ちゃんと梯子もありますし」


若「落ちて怪我でもしたらどうするんだい」


メイド「だけど雪が…」


若「レディーにそんな危険な仕事をさせていたなんて知れたら、私は紳士失格の烙印がおされてしまうよ。頼むからそういう危ない仕事はしないでくれ」


メイド「…若様の名誉に関わるとあらば、今後このようなことは一切慎みます。

申し訳ありません」


若「頼むよ、本当」


メイド「ふふ…若様はお優しいのですね」


若「……寒いだろうから、早く暖かい部屋に行こう」


メイド「はい、ありがとうございます」

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