第5話 姉と弟の現在
翌日、かすみは朝の開店準備だけ休み、開店時間の十時から終わりまでしっかり働いた。
それどころかいつにも増して元気で、常連達から追加注文を吸い取るように勝ち取り、平日の売り上げとしては記録的かもしれないくらいだった。
「営業終了しまーす」
かすみが看板の電源を落とす。カフェ銀入り口の電気を消し、シャッターを三分の一程閉じるだけだ。
最後の戸締は翠の仕事だが、かすみの両親にもう一度接触しようと出かけて行ってしまっていた。
「体調はどう?」
訊くまでも無いほどかすみは元気そうに見えたが、東はどうしても確認しておきたかった。
「いいよ。人生初ベッドだったけどすごいもんだね」
「え?修学旅行のホテルはベッドだったろ?ほら、浅草の」
かすみが少し気まずそうに目を逸した。
「ああ、行ってないよ。学校で自習してた。自分のお金で行けなくも無かったけどさ、あの時はもっと切羽詰ってたから、行かなければ結構な金額浮くし……なんて、行かなかったのは普通に後悔したけど」
閉店後の店内で銀メッキのカトラリーを磨きながら、東はまた地雷を踏んでしまったようだ。
「……今日は上がりなよ。疲れてるでしょ?銀器はいつだって磨けるんだし」
「東のお母さんに肩とかいっぱい揉んでもらったから元気だよ」
恥ずかしい。同級生の女子になんてお節介をしてくれているんだと、東は思わざるを得なかった。
「だ、駄目だって。小針のじーさんがすぐにフルで働くなって言ってたのなんで黙ってたんだよ」
「そりゃー金のために決まってんだろい。ていうかね、楽しいの。じーさんばーさんと話すの」
かすみにとってここの仕事はとても気楽な事らしい。おばあちゃん子だった事が、常連の人気を独占している秘密なのかもしれない。
「小針のじーさんに孫娘がいるのって知ってる?今は中学生らしいんだけど、息子さんの奥さんに嫌われてて、会わせてもらえないんだって。時分が悪いと言ってたけど、どう考えてもその奥さんが勝手にじーさんにキャラ付けして勝手に嫌ってんだよね」
それは東も聞いた事のある話だ。
その奥様はこの店でよく女子会とやらを開いているので東も知っている人物だ。翠曰く、かなり思い込みが激しい、一度こうと思ったらもう考えを変えられないタイプの人間らしい。
小針のじーさんのように、少々言葉に棘がある人物を嫌うのも当然だ。
「私と話してるだけで、寂しさが減るんだって。なんか嬉しくて」
「あ、あのジジイが寂しいなんて言葉使うの?」
東は小針の爺さんをマシンみたいなジジイかと思っていた。なんせまさかそんな寂しさを感じるような人物だとは思っても見なかった。
「うん。引き出すのは大変だったけどね」
まさかそこまで話しているとは。結構店内は忙しいのに、大した会話能力だ。
出入口のドアが派手な音を立てて開いた。開けた翠はかなりイラついているようだ。
「ただいま。かすみ、ドリップ30グラム淹れてくれ。取り付く島もないってのはおめーの親の事を言うんだな」
「ご、ごめんなさい、変な親で」
翠は閉店直後、もう一度かすみの両親に会いに行ったが、やはり話しにならなかったようだ。
「結局テメーの持ち物全部持って来ちまったたよ」
「え?あ、ありがとう……でも、ぜ、全部持ってこなくても」
まるで引っ越しだ。まぁ、四月になったらどこぞの会社の寮へここから発送することになるだろう。
「一箱なら持ってくるっての。ほんとに女子高生かお前?」
「もう卒業したから社会人ですぅ」
「くそ、アタシの服なんていくらでも余ってるのにお前ちっせぇし細すぎるんだよなぁ」
サイズの合わない服を着せるのは翠の主義に反するらしい。
「東、後でアタシの部屋に運んどけ。底の方は下着類だから漁るなよ」
「よ、余計な事言わないでよ!自分で運ぶから!」
翠の部屋は、翠が店長に就任する直前までは賃貸物件にしていた狭めの2DKの部屋だ。
元々は翠が婚約者と一緒に住むためにリフォームした部屋だったが、その婚約者は翠が店長に就任する頃から見かけなくなった。
ただ、東はそれで良かったと思った。
その婚約者がいた頃の翠は鬼気迫るという表現がぴったりだったからだ。東京ではなんとか商事だかいうすごい会社に勤めていたのを辞めてまで来た人物だとは聞いていたし、話してみれば好人物だった。でも、翠がその人のためと、異常なくらい働いて勉強してを繰り返していたので、東は嫌いだった。
「寮費は給料天引きかな?今納めるべき?」
「え?姉さんそんな請求するの?」
翠がかすみを見やってから、露骨にため息を吐いた。
「はぁ、別に仕事離れればアタシが友達を家に泊めてるだけだろうが」
「そ、それは社会契約上駄目でしょう」
かすみのドリップしたコーヒーを啜る翠の顔は、少し疲れていた。
「黙れガキ。背伸びすんな」
うん、今の翠は好きだ。仕事と私生活の境界線がちょうど良い緩さで、年は離れているが、かすみという友人に対して必要以上に肩入れしているところも好きだ。
「……副店長はそれでいいの?」
「え?うん」
それにしても、自分の回答がずいぶんとぶっきらぼうになってしまっている。
東が自分の心に素直になってしまえば、かすみの困り顔が可愛くて仕方がなかった。まともに向き合えない。
「そんなんでいいのかなぁ?」
「い、いいんだよ」
少しだけ沈黙が流れた。もうこの話は終わりだ。かすみは手持ち無沙汰になったのか、銀器を手に取った。
「……この眼鏡、二年前の自分に渡してたら、奨学金とかゲットして大学行けたかな?」
かすみが磨いているのは、東が記憶している限り一度としてキャンドルが差された事の無い銀メッキの五連燭台だった。
以前だったら、磨き過ぎなくらい磨き上げられていた部分が多いのに、磨き残しが多く、東に毎回チェックを要求していたが、眼鏡が変わってから少しの磨き残しも無い。
つまり、お世辞にも良いとは言えない東の顔もよく見えているということが、東を少し憂鬱にさせていた。
「大学行きたかったの?」
「んーん。将来的にもうちょっといいお金稼げる仕事に就けるのかなぁ程度。でもほら、ボランティアとかしないと就職できないらしいし、流石にボランティアなんてしてられないよ」
選択肢がこの店以外にそもそも無い東にとって、それは新鮮な考え方だった。
「なんてね。奨学金とは言っても借金は怖いから踏み切れなかったと思うよ。うちの両親ですら借金しないように注意してるっぽいしね」
「そっか」
今日はどうにもかすみの方を見ていられなかった。いつも落ち窪んでいたかすみの両目がメイクのせいか、大きくなっていて、こけていた頬も少し持ち直していた。
目立っていたや頬や小鼻の毛穴は綺麗に塞がれているのは、恐らく翠の仕業だ。
「ふぅ。また明日」
「うん」
狭い階段でお互いの肩がぶつかった。
そうだ、階が違うとは言え、同じ家に帰るんだった。
「あはは、お先どうぞ、副店長閣下」
「先上がれって」
「う、うん」
かすみの足が止まった。
「あ、明日、もう一回コーヒーの淹れ方教えてもらえない?」
階段の方を向いたまま、かすみは小さな声で呟いた。
「ん?うん」
「コーヒーは小針のじーさんに報いたいんだよね。こんなすごい眼鏡も貰っちゃったし」
そう言って、かすみは足早に階段を上がって行ってしまった。
「はぁ……もう」
なんてことしてくれるんだ小針のじいさんと我が姉は。東はそう思わざるを得なかった。
今日の羽川かすみはなんというか、眩しかった。
軽くではあるが、メイクをしたかすみはやたらと目を惹いた。とにかく、ずっと見ていたいような気分に襲われた。
華奢で弱々しい体をしているのに、一人で生きていこうとする姿も眩しい。東がアルバイトとかすみが副店長だったら、一生付いていきたいとか思ってしまいそうだ。いや、今でもそうだ。かすみの進む道を、その後ろから付いていきたいような、そんな気すらしてしまう。
「……姉さん」
「ん?……ふふ、いい顔になったな。相談席入れ」
「え?ええと、中途半端な状態でもいいのかな……」
東は正直、何をどう相談して良いのか分からなかった。かすみについて何を相談して、どうなりたいのか、まるで分からなかった。
「とにかく入りな。全部聞いてやるよ」
始めて入る箱の中は、東が思ったより余裕がある気がした。
しばらくしてから翠が箱の中に入り、扉を締めると、上から垂れ下がっているLED電球の電源を入れた。
「落ち着くだろ。結構高かったんだよこの箱」
「うん……いいかも」
東が入ってから数分して、翠も箱に入り、ひと息ついた。
これは思った以上に良いかもしれないと東は感じた。やたら静かだ。
薄暗い空間で、目の前には信じても大丈夫な相手がいる。
「さ、なんでも質問してみな。ここの中でのことは、外に持ち出さないから安心しろ」
「えっと……笑ったりしない?」
「笑うかもしれないけど、この箱の中で完結すんだからいいだろ」
東の頭の中はどうにも整理が進まない。とにかく、訊きたい事は山ほどあるのに。
「えっと……」
「なんだよ、本当に整理出来てねえな。こんだけ長い時間があったのによ」
「ご、ごめん……あ、そうだ、かすみのこと、なんで急に連れて来たの?」
翠が少し笑顔になった。
「うん。いい質問だ。アタシとお前には、あの子が必要だって思ったんだよ」
「ひ、必要?」
「そう。必要。あんなふうにさ、危うくて見てられない程もろい癖に、無欲に一人で生きようとしてる気高さを持ってるってのかな?なんだか応援したくなったんだよ」
それは東も好感を持っているところだ。
「あの高校の料理部はさ、普通だったら自分でも食材持ち込むんだけど、かすみだけはお金無いからって素直に認めて、何も持ち込まずに、なんのアレンジもしない料理を作るんだよ。まあ真面目にやるし失敗もしないから、誰もあいつに対して文句は言わなかったよ。失敗したらかすみが作った料理を食えばいいってな」
無用な冒険をしないのは、なんともかすみらしい話だと東は思った。
「視力が悪くて、玉ねぎだってぐっと食材に顔近づけて一生懸命処理して、とにかくレシピに忠実なんだよ。にわか者のアレンジが達人の作ったレシピの味に勝てるはずないって。余計な事しないで基本を押さえた方がきっと上達するってさ。本当に不思議な奴だと思ったよ」
翠が少し上を向く。
「バイトさせろなんて子もいたんだけど、ただ、料理部が無くなってお腹減るなぁ、なんて間抜けな感想並べてた奴と妙に仲良くなっちまったから、お前にも会わせてみたくなったんだよ」
「お、俺に?」
会わせてどうしようというつもりだったのか、東に翠の気持ちは図りかねた。
「そうだよ。お前に似てるから会わせたくなったんだよ」
「似てる?」
「ああ、似てるよ。少し前のアタシにもね。かすみはアタシ達の鏡だよ」
東がいくら考えても、似ている所なんて卑屈なところ以外思いつかなかった。
「分からねえか?……なんて言えばいいんだろうな。三人とも、将来に囚われ過ぎなんだよ」
将来に囚われ過ぎ。それはどういう意味だろう。将来の事を考えていない人間なんて一握りもいないというのが東の考えだ。
「そ、そりゃ、一応高校終わったんだし、将来が気になるのは仕方ないと思うけど」
翠の鼻から小さく空気が漏れた。
「そんな事ねぇよ。お前さ、趣味はなんだ?」
唐突に話題が変わった。でも何か関係があるんだろう。
「ん?コーヒー……?」
「実益兼ねてんなぁ……そんな好きか?」
そんなに好きかと問われると、困ってしまう。
なんせ、東自身が発見した趣味ではない。そして自分の生活の糧だからこそ、覚えなくてはならないことだ。
「まぁ、好きには好きだと思うけど」
翠が東に顔を寄せる。
「次の質問だ。今を除いて何人くらい女の子好きになった?」
「へ?いや、うーん……無い、かも」
かも、なんて付け加えてしまったが、全く無い。はっきりと言える。無い。自分の未来の事を考えると、女の子と仲良くデートしている奴らには嫉妬こそすれ、東自身はしてみたいとはあまり思ったことが無かった。
中学の時は毎日祖父や小針のじーさんに小言を言われ、高校に入って、祖父の体が思わしくなく、あまり店に出なくなってからは、自らの未熟さを嘆くようになった。
「いや、とにかくこの店の事で頭がいっぱいだったし……」
「それだよ。お前もアタシも、毎日毎日父さんのいらん説教ばっかり聞いてたからな。普通だと思ったんだよ。将来の事だけ考えて行動すれば間違いないって」
「で、でもそれは間違っては無いだろ?」
翠が小さく息を吐いた。
「間違ってはねぇけど、間違ってるよ」
どういう事だろう。
翠も東も、この店を守るために必死であるべきだし、そうして来たのに、それを否定されると困ってしまう。
「なぁ、その将来っていつだよ?アタシはお前より十年長く生きてるけど、その将来に全く近づいている気がしねえ。お前だってそうだろ?将来の事ばっかり考えて、今が苦しいばっかりで完全に自分を見失っちまってさ」
「え?あ、うん……」
そうだ、小針のじーさんに、いつまで経っても店で出せる味じゃないって言われ続けて土壺に嵌っていた。
そんな文句を言うのは他に数名しかいなかったが、何をどう工夫しても同じことを言われ続けて、でも祖父はなかなか店に出てくれなかったから技を盗むことすら出来ず、心が折れかけていた。
「お前がちゃんと仕事が出来るようになったのは、かすみがここに来てからだって、分かってるか?」
「え?あ、そうかも……」
そうだ、かすみが来てからだ。やっと小針のじーさんに合格点をもらえたのは。
かすみにいつも手つきを凝視されていたからか、自己流に工夫しようという考えは捨てて、基本の動きをずっと繰り返していた事が良かったのかもしれない。
そうだ、あらゆる事が好転し始めたのは、きっとかすみがここに来てからだ。
「思い当たったか?」
「う、うん」
「な。将来のために頑張らないとなんて空回りしてた事をさ、かすみがお前に教えたようなもんだよ」
翠はまるで自分に言い聞かせているようだった。
「だから、お前があいつの事好きになるのは必然ってもんだよ」
でも、不思議だ。今はこうして思い当たる事があったけど、それ以前から、どうして東はかすみが気になって仕方なかったんだろう。
「あ、あのさ、俺、なんでこんなにかすみが、その、気になるようになったのかが分かんなくて。ただ側にいたから好きになっちゃったかもしれなくて、その……」
そうだ、今思い当たった点はかすみに対して感謝の気持は生まれても、今東が抱いているかすみへの恋慕の気持に繋がるとは思えなかった。
「は?……そこから説明しなきゃいけないのかよ」
東としては素直に相談しているつもりだった。
ただ近くにいる異性だからなんて、そんな浅い気持ちは、あまりにも失礼だと東は感じてしまう。
「東、それでいいんだ。一番近くにいた、一目惚れした、相手するのが楽そう……なんだっていいんだよ」
「……へ?」
「へ?じゃねぇ。別に生物学的にオスとメスでお互い異性愛者なんだからなんだっていいんだよ。きっかけなんてクソ喰らえなんだよ。いいか、はっきりしたきっかけがあるなんて言うやつの半分は嘘だ。自分の中でそのなんとな~くを正当化するために後から無理やり理由付けしてるだけだ。だからお前の『なんとなく』は正しいんだよ。近くに女がいたから好きになった。そして好きだと思える要素をどんどん発見していったんだよ」
一気にまくし立ててから翠は黙ってしまった。じっと、東の反応を待っているかのようだった。
整理がつかない顔のままの東に業を煮やしたのか、翠は東の頭をぐいっと掴んだ。
「お前、かすみの親についてどう思った?」
「え?いや……大変そうだなって」
翠の目がまっすぐ東を見つめる。
「もし、かすみが縁切れなかったらどうする?」
「え?それは仕方ないよ。親なんだから。もし経済的に支援するとかいうなら、ちょっと落ち着けくらいの事はいうかも?」
翠がぷっと吹き出す。
「なんだぁ?もう彼氏ヅラか?」
「い、いや、そんなつもりは!」
「ふぅ、あんな話聞いても、お前の気持は変わらないんだな?」
翠の目を東が強く睨み返す。
「あ、当たり前だろ!だからこんなふうに相談してるのに!」
「よし、かすみに心底惚れたって事でいいか?」
「う……うん」
もう認めざるを得ない。
翠が安心したかのような息を吐いた。
「……これからはさ、ちゃんと週休二日は出来るようにするよ。一年かかっちまったけど、パートのおばちゃん達も母さんも使えるようになってきたし」
「いや、そこまでしなくてもいいって。その、別に、かすみとどうにかなりたいとか思ってないから」
もう、フラれたようなものだし、とは恥ずかしくて言えなかった。
「はぁ?この期に及んで……まあいい。あとは本人も含めて話せばいいことだからな」
翠がドアを叩くように開けると、かすみがそこに立っていた。
「な、なんでいるんだよ!?」
「え?いや……さっき、翠に、箱の前にいろって言われたんだけど……」
聞かれた。どう考えても聞かれただろう。
客も居なければ有線の音楽も流れていないし、空調も止まっている。こんな簡易防音室の中の声が聞こえない筈がなかった。
翠が箱から出て、複雑な表情を浮かべたかすみの頭に手を置く。
「い、いや、だから、もう振られたようなもので……」
「はぁ?かすみお前、こいつの事振ったのか?」
「そ、そんな覚えはないよ!?」
当たり前だ。東が勝手にそう受け取っていただけだ。
「はぁ、驚かせやがって。東、マイナス思考も程々にしろ」
「ご、ごめん」
「わ、私もごめん。なんか、誤解させるような事言ったんだとしたら……」
翠が東とかすみを見比べるように見てから、東の頭にも手を載せた。
「アタシ達三人して、将来将来って今は苦しくて辛くて当然みたいに勝手に考えてよ、頭の中が体の百倍くらい早く経年劣化しちまってんのかもな。ここの真っ黒になった銀器みたいにさ。なんてな」
今を大事にしていないつもりは東には無かったが、今を楽しむ気もなかった。
それは翠も同じだったと思う。
見通し真っ暗な未来をなんとか生きようとしているかすみについては尚更だ。
「実の弟には悪いけど、アタシはかすみが心配で死にそうなんだよ。お前の『健康で文化的な最低限度の生活』なんていうクソみたいな目標を一度忘れてくれねえか?……あとは二人で話せ。その箱使っていいから」
翠はそれだけ言うと、その場を去ってしまった。
取り残された東は、椅子から動く事ができなかった。
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