風の止んだ朝

 冬の不思議な空を見上げていたら

 ゆっくりゆっくり降りてきた

 手のひらでそっと消えていく 幻のように


 一面の灰の中で準備の整った箱庭に

 まるで時間が止まったみたいに

 それは何かの合図でもあったみたいに

 最初から計画されてでもいたかのように


 ふるふる ふるふる 白雪は

 静かに優しく沈んでく

 寒さなんかどこかへ行くよ


 精霊どこかで笑っているね

 ほら白く隠れてく

 この世界の色を奪ってく


 みんな足を止めている

 この空の果て見つめてる

 予定も忘れて黙っているよ


 車も忍び足になるこんな日は

 足音軋ませ遊びに行こう

 白い白い景色を見下ろそう


 あ、小さい雪だるま

 そうだ 僕らは雪合戦でもしようか

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