ジャンプ

僕たちは船外へ通じる船内の気密扉の閉鎖を確認すると、船外へ通じるの気密扉の解放した。

「はぁはぁ」

岩崎さんの呼吸音が荒い。

酸素系に問題があるのだろうか?

「岩崎さん、大丈夫ですか?」

「意味のない質問ね、海賊さん。酸素系に問題があってもどうしようもないでしょう?でも答えてあげる。酸素ボンベの酸素残量が二分で後は再循環系だけになるわ」

「岩崎さん、先に船同士を結ぶ、安全ロープに安全帯のフックをかけて、ゆっくりとジャンプしてください。閉鎖の確認は僕と琴音さんで行います」

「先に行っても、順平君がエアロックに入らないと外側の気密扉の閉鎖できないでしょう?」

「ミスがあった時のためです。余裕がないとたいしょできません。ジャンプしてください」

「その保守的思考は嫌いじゃないわ。でも順平君はやっぱり、強情で頑固なのね。いいわ先にいくわね」

岩崎さんはそう言って、安全帯のフックをロープに引っかけると軽く床を蹴り出した。ただ安全に綾音さんの船体にたどり着くように祈る様にしてみていた。

                                続く

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