第4話 その詳細

数少ない貴重な読者の方からリクエストがあったので、僕の解っている範囲で書いて見ようと思う。



まず配信の仲介に入っている会社だが、僕らはTunes Coreというところを使っている。シングルなら一曲を年間1500円程度で管理してくれる。ここは使用料の安さもさる事ながら、何と言っても登録できる配信サイトの多さが魅力だろう。iTunes Store、Google play musicを始めとしApple musicやレコチョク。などなど。大手は大体抑えている。


他の会社に関しては、残念ながら僕の担当ではなかったので詳しくは解らない。会社によって条件はかなり異なるのでよくよく自分達の条件にあったところを選択した方が良い。僕らが調べただけでも6社以上の仲介を専門とする会社が存在する。しかし一概に「絶対ココが良いよ!」なんて無責任な言い方はできない。調べることもまた活動の一環である。


例えば。


最初に払う登録料は少し高めだがそれ以降一曲に対するマージン以外は支払いが全くない会社だったり。


はたまた登録料や使用料はあまりかからないが、とにかく配信するまでにエラい時間(通常は一週間以内のところ二ヶ月くらい)がかかる会社だったり。


登録料無料で使用料格安。だけどジャケットに使う写真の容量が限られていて、かなり小さいサイズにしてもモザイクみたいにボケしてしまう会社だったり。


などなど、みな一長一短である。


しかしどこの会社も共通してるのは、売れた曲に対して必ず数十パーセントは抜かれるという事だ。仲介の会社はそれで成り立っている。度合いは会社によって違う。ただそこまでの大きな差はないと思う。


何故仲介の会社を通さないといけないのか。いけない事はない。だがひどく面倒なのだ。特にiTunes storeやapple系のサイトは登録の時に英語でのやり取りがメインになるので英語力によっぽど自身があって根気のある人以外は仲介の会社を利用することをオススメする。ただでさえ専門的な話なのに加えて英語なんて。想像もしたくない。


僕らは一曲150円で販売してるが、そのウチ自分らの懐に入ってくる金額は三分の一に満たない。それでも、ずいぶん昔から配信している友人に言わせるとかなり良心的な金額だそうだ。


僕らはインディーズであり、できることは殆ど自分たちでやっている。しかしこれが事務所などが絡んでくるともらえる金額がかなり変わってくる。色々な所に支払った結果最後にアーティスト(この言い方は好きじゃない)が手にする金額は微々たるもの。お金が稼ぎたくて音楽をやるつもりならボイストレーニングの次に経営学やマーケティングを学んだほうが夢の実現は早いかもしれない。


閑話休題


しかしとてもいい時代になった。自分たちで曲を手軽に発売できる。宣伝も、大手企業に大枚なんて叩かなくても良い。Twitter、FB、インスタグラム、ニコニコ、YouTube。拡散してくれる場所はいくらでもある。MVを撮影する機材、編集のできるソフト。どこでも容易に手に入る。ただ埋もれ易い。それだけだ。だから本当に良い物を作らなきゃ誰も振り向いてくれないし、宣伝の仕方も工夫しなきゃいけない。実力とセンスの試される時代だ。


さて、そんな戦国時代に30を過ぎたオッサンが何をしようとしてるのか。


僕らにはもう既にギラギラとした脂っけの様な欲望は無い。ただ楽しみたいだけだ。音楽を。創作を。人生を。その為にやっている。なるたけ家計に圧迫をかけない程度に。


そんな僕らが最近考えているのがツイキャスやFBの動画配信機能を使ったライブである。スタジオで生配信をしながらライブをする。実際にクラブやライブハウスでする様にライブをsるのだ。お客さんは画面の向こう側の不特定多数。


僕はこれを「デジタルライブ」と呼んでいる。


ダサい(直球)。なにかいい呼び名があれば募集したい。


まだまだ未開拓で研究不足であるものの、結構面白い。我ながらいい思いつきだ。興味のある方は是非覗きに来て欲しい。


次回は12月11日夜九時半から。


検索キーワード「ワルイヤツラ。」にて放送。


お時間あればお付き合いください。







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