レインの見せ場
レイン「グッドマーン。」
レイン「おーい。」
電脳から、通信を飛ばすが応答は無い。
レイン「反応ないなぁ、これ、僕も外いかなきゃダメなんじゃない?めんどくさいなぁ。」
暗闇の部屋に、無数のホログラフィーモニターが展開される。
その中から4つを、彼はピックアップし眼前に表示した。
レイン「割りと近場にいるのはこの四人か。さて誰にしようかなぁ。」
モニターに映し出されるのは、下校中の女子高生、片腕の無いコワモテの男、散歩中の犬。ショッピング中の主婦。
そしてそのモニターの片隅で豪快にイビキをかく女の子型アバター。
レイン「レオン、いい加減起きてくれない?僕もそろそろ外に出ないといけないんだけど。」
レイン「ん~?ん~。」
アバターは画面外へと、布団にくるまりイモムシのように這っていく。
レイン「おいこら!お前僕のアバターだろ!少しは働けよ!」
そう言いながらレオンを指でつまみ、目の前に持ってくるレイン。面倒くさげに大あくびをした後に、レインの指をける真似を見せるまるで妖精のような姿をしたアバター。
レオン「気乗りしないの!今はお休み中!見てわからない?パジャマよ今あたしパジャマ!」
レイン「そんなのこうしたら変わるでしょ!」
アバターを指でピンと弾くと、ピリッとしたボディスーツの姿になる。
レオン「あーもう!アバター使いが荒すぎるのよまったく!で!何!?」
ツインテールを左右に振りながら、アバターは問う。
レイン「僕はもう出るから、この四人に連絡を取って、目標に一番近いヤツを向かわせて。一応通常回線は使わず、プロテクトは三重ね。こないだ出来上がったプログラムをインストールしておいてね!ほらっ!」
アバターの口にミニサイズの食パンを突っ込むレイン。
レオン「むぐぅんぐぅ!」
レイン「しっかり噛んで食べるんだよ。バグが合ったら適宜処理して!状況は随時僕に報告。サボんないでね。」
レオン「ングッ!わかったわよ!もう!あらこれおいしい。」
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