とある晴れた夏の昼下がり、新緑茂る土地の一角で、黙祷を捧げる僕は、



 この世界に神はいないと君は云った。僕はそうだねと答えた。この世界に運命はないと君は云った。僕はうんと頷いた。だけどここには僕がいて、君がいるよ、となんだか気取った気分で僕は言った。君はそうだね、とは云わなかった。代わりに少し哀しげな顔で、待ってるねと呟いた。そして僕は目を開けた。


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