10/17/21:10――アブ・都綴の柱
「魔力波動――違う、呼応する術式か!」
野雨市内にあるつれづれ寮と呼ばれる建物の内部、全身を弛緩させて奥歯を噛み締める都綴六六を前にして、アブもまた己の中から魔力が渦巻き勝手に術式を稼動させるのに気付いた。
躰から炎が吹き上がる。だが、強引に制御するまでもなくその炎は実体を持たず――物品、あるいは物体を決して燃やさない。
「答えられるか六六!」
「ええ……なんとか」
「野雨市にいる分家を含めた橘の数は、いくつだ!」
五つと。
魔術的な意味合いの強い言葉を放った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます