第34話 いつメンでこれからのこと考えて何が悪い!



「はいはい。ま○こ?」


 久々に電話でこうやって出た気がする。あっ、どうも高明です。まあ、電話の相手はみなさんもお分かりでしょう。


「ま○こ、ま○こ? すっしー? 何してるー?」


 はい。皆さんの思っていた通り白田洋昭こと、たーちゃんでした。……なんの捻りもねえな。おい。


「特に何もしてないけど。どうしたん?」

「珍しいな。すっしーがアニメ見てないなんて。いやさ、いつも通りひま○こだから、合流しようと思って」

「あー、まあ、いいよ。誰いんの?」

「いつメン」

「理解」


 いつメンで理解できてしまう俺。なんか嫌だわ。


「んじゃ、いつものとこに来てくれ」

「あいよー」

「んじゃ、パイ○ーン」


 さてと、準備して行きま○こしますかな。




「お疲れー」

「お疲れ。高明」


 あぁぁぁぁぁ! 瑠たん! 今日もかわええよ~。


「キモい」

「うん。あった瞬間ディスってくれてありがとう」

「すっしーって、最近Mっぽいよね」


 やめろよ。たーちゃん。俺はMじゃない。どっちかって言うとSだ。


「来たのはいいけど、どうせ今日もなんもやることないんだろ?」

「当たり前だろ。我らだぞ?」

「そうだよ? 高明」


 残念だ。残念すぎる……


「せめてなんかやろうぜ。時間がもったいないぞ」

「じゃあ、自販機ックでもしに行くか? 田中の車で」

「「却下」」

「デスヨネー」


 わかってるなら言うなや。まったく、えーえー俺が自販機壊したからいけないんですよね。そうですよね。わかってます。


「すっしーが自販機壊さなければ、今頃自販機ックだったのに」

「うっさい。まず、お前らがタバコ出してれば俺が蹴ることもなかった」

「まあ、まあ、どっちも悪いってことでいいじゃん」


 うん。それでいい。むしろ、瑠がそう言ってるんだから、それ以外は無い。うんそうだ。かわいいは正義なり!


「高明、またくだらない事考えてるでしょ?」

「ソンナコトナイデスヨー……」


 もうヤダ……俺のプライバシー返して……




「さて、じゃあ第1回いつメンこれからどうするでしょう会議を始めよう!」

「たーちゃんのネーミングセンス皆無だな」

「高明に同感」

「なんでそんなに我をディスるの?」


 だって、1番ディスりやすいんだもん。しょうがないよね! たーちゃんがディスりやすいのがいけないよね!


「まあ、我のことはいいや。そんなことより! すっしーも進路の事を考え始めたことだし、我らもそろそろ来年のことを考え始めねばなるまい」

「別に考えなくてよくね? 今までだって考えてこなかったんだし」

「そうだよね。何で急にそんなこと言い始めたの? だっぷん」


 瑠の言う通りだ。もう5年近く付き合っているが、今までこんなことはしたことが無い。


「それはだな。もしかしたら、すっしーが東京に旅立ってしまった場合、我らはどうしようもなくなる。その場合、今のうちに考えとかないと後で痛い目を見ることになる」

「まあ、だっぷんの言い分にも一理あるね。ただ、そこにボクがどこかに行くって考えはないの?」

「ない!」

「無いんだ!?」

「俺もそれは考えられないな」

「高明まで!?」


 だってなー。瑠の場合、彼女置いて1人で県外なんて行きそうに無いし。むしろ、地元を出てまでやりたいこととか無さそうだし。


「まあ、ゆーて俺も行くかどうかはまだわからんけどな」

「それでも、もしもの場合を想定しとかねばならんのだよ。我らは」


 ホント、たーちゃんって無駄なことに頭使うよな。基本知能だけ見れば、ハイスペックなのに。ホント残念。


「じゃあ、そのもしもについて、早速考え始めようよ」

「そうだな」

「まあ、あんま俺は関係ないような気がするが……」


 でも、瑠のかわいい進行が見れるなら俺は死んでもここにいるぞ!


「じゃあ、まずは高明が居なくなってしまった場合。どこに基本集合して遊ぶか」

「それは普通にここでいいんじゃねーの?」

「甘いぞ! すっしー!」


 いや、何が。むしろ、今までこっちに集まってた方が多かったじゃん。


「すっしーハウスがあるのと無いのとでは相当問題になる!」

「何がだよ」

「まず、ここにたまって、ここが閉店した後どこでたまればいい!」

「いや、帰れよ」


 俺、正論じゃね?


「バカたれ! 今まですっしーはここで何を学んで来たんだ!」

「いや、何も学んでねーよ。むしろ、色々失ったわ」


 主に人間的に大切なものが。


「すっしー……お前をそのままで、東京に送り出すわけにはいかん!」

「ボクは高明の案に賛成だよ」

「田中!?」


 さすがは瑠。俺とのシンクロ率バッチリだね♪ はっ! これはまさか! 瑠ルート確定か!?


「高明、それはないよ♪」

「ノオオオオオオン!!!」


 そんな今までに見たことない良い笑顔で言わないでくれよ……地味に凹む……


「てか、最悪夏なら、公園にたまればよくね?」

「たしかし……すっしーの案を採用」


 いや、簡単に決まったな。こんなんでいいのか?


「じゃあ、次に……」

「えっ? まだあんの?」

「そうらしいよ?」


 なんで俺が居なくなるだけで、こんな会議が開かれるんだよ……


「次は、高明が抜けた穴を誰が埋めるのかだってさ」

「別に誰でもいいんじゃね?」

「よくなーい!」


 いや、なんで。


「すっしーの穴を埋めるには、すっしーレベルの暇人でなければならない!」

「おい」


 誰が暇人だよ。忙しいわ。めっちゃ忙しいわ。オタ活とかで。


「まあ、それは俺が居なくなってからじゃないと決められないんじゃね?」

「……すっしーの案を採用」

「ダメじゃん」


 瑠よ、そんな蔑んだ目でたーちゃんを見てやるな。こいつがMに目覚めてしまったら、収集つかなくなる。



「てか、結局すっしーは東京イクの? イカないの?」

「おい。なんかおかしくなかったか? 今」

「ボクもその信号はキャッチした」

「お前ら、なんか怖くね? 怖すぎて、ち○ぽから精○漏れるとかだったわ」


 なに? ホントにこいつは下ネタ言ってないと死んじゃうの? そういう生き物なの?


「まあ、俺が東京行くかどうかは、まだ悩んでる最中だ」

「そうなの? でも、そろそろ決めないとヤバくないの?」


 なんか、最近瑠がホントにヤンキーなのか疑わしくなることがあるんだけど。これ感じてるの俺だけじゃないよね?


「ヤバいのはわかってるさ。近々絶対に決めるよ。こっちで就職するか、あっちで進学するか」

「こっちで無職をやるって選択肢はないのか? すっしーよ」

「無いですね。はい」


 やったらやったで楽しそうだけどな。




「まあ、今日はこれぐらいか。そろそろここも閉店するしな」

「そうだな」

「じゃあ、今日は解散ってことでいいのかな?」

「りょーかい。じゃあ、帰れるわ。パイ○ーン」

「「パイ○ン!」」


 そうして、俺たちは解散したのだった。結局中身大したこと話してなくね? まあ、いっか。



※良い子のみなさんは話し合いがあるときはしっかり聞いて、意見を言いましょうね

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