第4話 人のセッ○ス邪魔して何が悪い!
「ようやく……ようやくだ」
「やっとゲットした……アリスたんの限定フィギュア!!」
こんにちは! 高明です! 俺は今、1人で絶賛オタ活しております! ずっと前から欲しかったアニメキャラの限定フィギュアの発売日で、お店を朝からずっと周り、探し続け、やっと手に入れました!!
あっ、ちなみに今は夜の12時です! あはっ☆ 死にてぇ……
「さっさと帰って、昨日録画しといたアニメ見ないと……」
「あっ、その前にやることあったわ」
今の季節は夏。夏になったら俺の中で、絶対にやらなきゃいけないことがある。それが、
「カーセッ○スbreaking!」
カーセッ○スbreakingとは、車の中でセッ○スしている男女を、俺の自慢のヤン車、チェイサーで威嚇し、セッ○スの邪魔をするだけのいたってシンプルな遊びだ。
えっ? 別に嫉妬なんかしてないよ? 俺にはアリスたんがいるからな! ……リア充なんか爆発してしまえばいいんだ……。
「さて、さっさとリア充撲滅運動して、アニメを見ないとな」
ちなみに、チェイサーと言う車は……みんなネットで「チェイサー」って調べてみ。出てくるから。……疲れてんのかな。誰に言ってんだろ。俺。
「さて、とりあえず交尾のことしか考えていないサルどものとこへ行くか」
俺は、サルどもの聖地に車を走らせた。
さあ、やって参りました! 猿山公園! この前の放尿したとこは公園の中で、ここは本当は公園なのです! そして、その公園の駐車場は、夏になると別種のサルが交尾をしているのです! そんな悪いサルどもを撲滅するために俺がいるのです!
「今日はどれくらいのサルがいるかな? この俺が働くなんてな。……働きたくねぇ」
まずいまずい、思考が別の所へ行ってしまった。さて、それではカーセッ○スbreaking開始!!
「まず、1台の車を発見。これより、セッ○スしているかを確認だ!」
柄にもなく、テンションがぶち上がっている。え? いつもだって? うるさいよ。
「さあ~て、発情してるかな~♪」
「おっ、人いる! これは期待大だな」
俺は、車のライトをロービームから、ハイビームに切り替え、中を覗く。
「おひょー! 盛ってるじゃねーか! ビンゴ!!」
最初から当たりを引いたのは初めてだ。今日は運がいい。
「始めますかな♪」
俺は、中が覗ける位置に車を止め、ギアをニュートラルにし、車のエンジンを切らずに、ヤンキーソングを爆音で流し、アクセルを小刻みに踏み、エンジン音と爆音のヤンキーソングで相手を威嚇する。
「おっ! 俺に気付いたな(笑)」
俺が威嚇していた車のサルどもが俺に気付いたようで服を着始めた。
「ははっ! バカが! 今更気付いてももう、遅いんだよ!」
俺はアクセルを先ほどよりも強く踏み、更に相手を煽る。
「いぃぃぃやっほおおおう! 最高だぜええええ!」
やっぱ、サルどもを駆逐するには、瑠やたーちゃんが居ちゃ、俺の本当の力が出せないからな。こーゆーのは俺1人でやらなきゃ面白くねえ! 高まるううう!!
「ざまーねぇな! 外でヤるくらいならラブホ行ってヤれってんだ!」
俺が、威嚇を続けると、その車はエンジンをかけ、一目散にその場から逃げるように立ち去って行った。
「はあー。気持ちいいな。オ○ニーと同じくらいの気持ち良さだ」
「とりあえず、1機撃破だ。さて、次のポイントに移動しよ……うん?」
俺が、移動しようとしたら、さっきのやつがいたもうちょい先に、グラグラと上下に揺れている車があった。
「まさか、ここにもう一組いたとは。それにしても、さっきの俺の音聞こえなったのか?」
なかなかに、肝が据わっている奴もいたもんだ。よし。次はあいつらだな。
「とりあえず、中が見える位置に……な、なんだと!?」
俺が、その車の中を覗こうとしたが、それはできなかった。
「運転席と助手席にカーテンが付いている……だと……!?」
そう、その車はそこらへんの能無しと違った。しっかりとカーセッ○スをすることを想定して、運転席、助手席の両方に車用のカーテンを付けていたのだ。
「やるじゃねぇか。おもしれぇ!」
俺は絶対に、中を隠すことができない場所、そう! フロントガラス! 車の真正面にポジションを決めた。
「さあ! パーティの始まりだ!!」
先ほどよりも音楽の音量をデカくし、アクセルもほぼベタ踏みで踏んでいく。
「これはおまけだ!」
更に、先ほどまで鳴らしていなかった、クラクションまで鳴らし、相手を盛大に威嚇する。
「ははははは! どうだ! ざまー!!」
すると、その車が動き出し、俺の車に近づいてきた。ん? なんか見たことあるような……。
「うるせぇぞ! 高明!!」
「りゅ、瑠!?」
なんと、なんとですね! 今まで威嚇してた車は、なんと瑠君でした♪ ……やべ。
「なんで、ここに……?」
「そんなの決まってるだろ! セッ○スしてたんだよ! お前だったらボクの車に気付いて、スルーしてくれると思ったら、普通に威嚇しやがって!!」
「い、いやー、あはは……」
すいません。まったくもって気が付きませんでした。むしろ、最大の敵が現れたと思って、ウハウハしてました。しかも、瑠の口調が男っぽく……お父さんそんな子に育てた覚えはありませんよ! ごめんなさい、調子乗りました……
「まったく! 大体お前はな!……」
それから、こってりと4時間瑠に絞られました。帰ってきたときには、お日様が上っておりました。……りゅうェ……。
※良い子のみんなはマネしないように
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