◆ロウォンニダ王国第一正騎士団。空域五大騎士団の一角に数えられる。

◆団員正装は三ｍ前後の外骨格。その上には紅白のローブをまとい、右角が折れた山羊の仮面を顔に被せてある。ローブの背面には大きなカーマインレッドの十字架の刺繍が施されている。ローブの左裾には所属を示すエンブレムと数字が刺繍されている。〈南支柱（サウスピラー）〉所属騎士は濃い緑色をした尖塔のエンブレム刺繍の右隣に数字の刺繍。〈北支柱（ノースピラー）〉所属騎士は橙色をした尖塔のエンブレム刺繍の右隣に数字の刺繍。両支柱団長は尖塔のエンブレム刺繍の右隣に、黄金の剣の刺繍。総団長は金色の尖塔のエンブレム刺繍である。

◆団構成は総団長一名、〈南支柱（サウスピラー）〉団長一名、〈北支柱（ノースピラー）〉団長一名。〈南支柱（サウスピラー）〉二四名、〈北支柱（ノースピラー）〉二四名。合計で五一名で構成されている。これは各国の第一／筆頭正騎士団の中では最も少ない人数である。

◆騎士団の特徴としては、所属騎士が〈竜の心臓〉という身体超強化魔術を習得している点にある。これは特殊な刻印魔術を心臓に施し、自身を相転移エネルギー炉と化す魔術である。所属騎士らはそれらを極めて高度に習熟した武芸の達人揃いである。

その戦闘力は一人でSRクラス〈大いなる騎士〉一〇〇〇騎に匹敵するという。

また〈二四人の聖騎士〉を乗騎としている騎士が多い。

　なおこの魔術は魔物の生態構造を完全に破壊する事が可能であり、不老不死である魔物であっても完全に致死させる事が可能である。また重傷者の治癒を劇的に促進させたり、死亡している生命体に生命力を与え蘇生させる事も可能としている。空中飛行を可能にし、更には魔術・スキルキャンセルのデバフがまったく効かず、習得者が瀕死の重傷から回復した際に、戦闘能力を向上させる機能を持っている。極めて特殊な魔術である。

◆騎士団は教導隊・戦闘工作活動支援部隊としての側面が強く、主にロウォンニダ王国軍の新設部隊・並びに軍事同盟国への軍事指導・指揮を行う事が多い。また際立って高い戦闘能力を生かし、重要な諜報活動に関わる事も多い。

◆主任務の性質上、総団長以下所属騎士全員が公に自らの正体を明かす事はまずない。極めて僅かな関係者のみが正体を知るのみである。

◆また他に正体が明らかにならない原因として、概ね自ら正体を明かす際は、強敵を倒す為に全力を発揮する時のみであり、そしてその場合は敵は必ず「全て消滅する」からでもある。

◆その圧倒的な強さと徹底された秘密主義によって、空域中で最も崇敬と畏怖を集める騎士団である。その為、幻想紅十字騎士団には日夜入団希望者と果たし状、そして種々様々なトラブルの解決依頼が寄せられている。