外法10D(tEND) 悪の滅びた例なし
これまで散々、人々の平和を脅かしてきた悪の本初子午線、はた迷惑追求所。実態定かでない闇の秘密結社には驚くべき秘密が隠されている。その秘密とは…。
「『実ははた迷惑追求所を創設したのは私でした』…って、ナレさん…。確か、Season1の最後でも似たようなことやってませんでした?」
人の原稿を盗み見るのは止して欲しいのである。そう、光の結社人助け研究所も、闇の深淵はた迷惑追求所も、どちらも、この私が創設したのだ。したのだ!
「二度も言い切っちゃったよ…。正直、ひたすら進行役で駄弁っていただけの物語にほぼほぼ関与しない存在が物語の中心勢力の黒幕とか…読者だけでなく、登場人物である私だって萎えますよ。」
確かに、千佳嬢の言い分も分からなくもなくもなく、泣く泣くこの黒幕を買って出た私の気持ちも察して欲しいのだ。
「それ嘘でしょ?ノリノリだったでしょ?」
ごめんなさい。嘘です。黒幕名乗って愉悦に浸って、現在進行形で調子に乗ってます。だが反省はしないのだ。
「反省してください!…で、いよいよ今Seasonも終わりな訳ですが、はた迷惑追求所は滅びたってことでいいんですかね?」
否、負の遺産たる組織はまだ機能を続けている。明日の悪事に胸ときめかせる会員達が待っている今、組織を投げ出すわけにはいかないのだ。
「でも首領さんも実質抜けた訳ですし…もしかしてナレさんが新首領に!?あー、いよいよ以ってダレてきた…。」
待って欲しい。そこに関しては問題ない。既に、組織の危機に感づき、先だって首領の名を継ぐことを申し出た勇敢な魔王候補生がここにいるのだ。さぁ、入ってきたまえ!
「ふふふ、私が新首領、ピ・ティーコ様だゾンババヌポ!!」
「ぴち子さん!ぴち子さんがまた首領に!?」
勘違いしないで欲しい。彼女の名はマスター ピ・ティーコ。初代首領ぴち子の姉の従姉妹の友達の叔父さんの娘の仲人の親友の愛犬のドッグラン仲間の飼い主の知人の先輩のあの日の友情を誓った竹馬の友を救ったぴち子の姉の両親の娘の妹の方である。
「結局ぴち子さんじゃないですか!」
「ノンノン!ピ・ティーコ!『ティ』は歯で舌を挟んで発音してねゾンババヌポ!」
「というか、前のジャージといい、今回のブルマに体操服といい、何で運動着なんですか?せめてもっと首領らしい格好に…。」
「んー、おっさんホイホイゾンババヌポ?」
「いや私に聞かれても…。おっさんをホイホイする意味ってあります?」
「ないゾンババヌポ!」
ないのだ!
「ないんかい!!」
というわけで、こうして、悪の秘密結社は危機的状況を脱した。
「このタイミングで〆!?」
「寧ろここでないと〆られないゾンババヌポよ。」
「他にタイミングがあるのでは…?」
続けていいかな?
「あっ、すみません。どうぞ。」
悪の栄えた例がない、とはよく言われるが、同様に悪の滅びた例もないのだ。必ず危険な刃を諸君らに向ける闇の住人達はこの世に存在する。世界を奈落の地の底に沈めるその日まで、彼らの野望は終わりを迎えないのだ。
「といっても、これ最終話ですけど…。」
それを言ったらお終いである。
「まあこれでお終いゾンババヌポがね。」
「最後までグダグダ…。」
とりあえず、笑って〆るのだ。HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!
「ぐぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!!!!!」
「あははははははは…はぁっ。」
☆予告☆
突如現れた強大な敵。
奪われた本部
光の結社に襲い掛かる最大級の危機
「基地が…私たちの基地が…!!」
「あいつら、一体何者なんだ!?」
「休戦協定といこうじゃないかゾンババヌポ。」
「この戦いが終わったら、次は君たちを更生させる。」
正義と悪、双方の目指す理想郷を脅かす第三の敵が現れしとき、陰陽対極、二つの組織が手を携える。
救え!人助け研究所 Season3 WIP
新たな敵を前に、彼らは大切な仲間を失う。
「マスタァァァァァーーーーー!!!!!」
☆ーー☆
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