魔法少女紹介:岸咲暮羽

まず言っておくと、岸咲暮羽の魔法は決して戦闘には向いていない。そんな馬鹿なと思うかもしれないが、今は取り敢えずそれだけは覚えておいて欲しい。


岸咲暮羽、中学一年生。女子。

一般的なサラリーマン家庭に生まれ、大きくなれば会社に勤めるか専業主婦になるだろうと思っていたが、十一歳の頃に魔法少女として目覚めてから、魔法少女として生きるのも悪くないかもと思い直し始める。

銃が好きになったのは六歳の時。金曜ロー○ショウで海外のとあるアクション映画を見た事が切っ掛け。


魔法は『マントの内側に無限に物を収納できる』。空間拡張系の最高クラスで、恐らくは本当に『際限なく』収納が可能。取り出す場合は、入れる時と同じくマントの内側から取り出す事になる。

そう、普通に考えて暮羽の魔法はバリバリの支援系。本来ならば味方の武器やら何やらを収納して、必要な時に渡すと言うのがこの魔法の使い道である。



現在、マントに収納されている物は、多少の保存食と水。そしておよそ七トンほどの弾薬、火薬。数百に及ぶ銃火器類である。それら全てに魔法的な意味を付与し、黒精シャドウを倒し得る装備にしている。

『大量の物資を運ぶのに便利な魔法』では無く『無限の武器を携帯できる魔法』と解釈したのだろう。いや、別にそこまでは普通に考えて思い付く程度の事なのだが、暮羽の戦闘スタイルを加味すればそれは最悪に近い魔法となる。


暮羽の身体能力は、魔法少女の中では高い方では無い。せいぜいが人間離れした程度である。

その弱点を補う為に、暮羽は自身の魔法を研究した。その結果として、本来なら一度に一つずつしか取り出せないものを、紐や糸などで繋げれば一気に引き出せる事が分かった。

それによって、短時間で幾つもの兵器を取り出す事ができるようになり、今や瞬間火力は戦闘向きの魔法少女に引けを取らない。

加えて兵器の種類。先の短編でこそ使われなかったが、マントの中には地雷や戦車、果ては核爆弾までが収納されている。文化への被害を完全に無視して構わないのならば、そこら一帯を焦土にしてしまえるのだ。


と、ヤバい奴のように記述したが、暮羽には一番の分かりやすい弱点が存在する。それが接近戦。

前述の通り、暮羽の身体能力は魔法少女の中では高い方では無い。加えて、マントから物を取り出すにはマントに手を突っ込む必要があるため、至近距離でならば暮羽を封じ込める事も可能なのだ。


現在は弱点の克服の為に接近戦闘の訓練をしている。

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