第4話
「おお、これが俺のステータスなのか・・・」
「その通りです」
「おお、なんか感動だわ」
しっかりと名前が入っているし、なんか昔見たアニメのウインドウが自分に使えたと思うとワクワクしてしまった。
「ん、なんか鑑定に改とかついてんだけど」
「あ、それはですね、旦那様のために少し私が改良したんですよ」
「どんな改良なんだ?」
「とうとうスルー・・・ゾクゾク」
いちいち突っ込んでられねえよ。てか、そのゾクゾクってわざわざ声に出すのやめろ。そんなことを思っているとおもむろに女神がこっちに近づいてきてステータスに表示してある俺の鑑定スキルのある部分を押した。するとスキルの下に説明文らしいものが書いてある。
鑑定改
普通の鑑定同様に見た相手のステータスが事細かにわかるようになる。また、改となっているのは見た相手の職業をステータスによって自分自身に複製することができる。
「複製?」
「はい。この世界の住人はステータスの振り分けによってなれる職業はもちろん違うのですが、ある一定値を超えると職業を進化することができるのです。旦那様のそのスキルはそれの全職業版です」
要するに見た相手の職業になれるってことか?でもステータスが一定の値にならないと使えないのか・・・
俺が少し残念に思っているとその説明文には続きがあった。
ただし、一度見た職業は十分なステータスになるまで蓄積することができる。その際には(仮)とつき、スキルは劣化版が使用できる。
おお、これは嬉しい。鍛える楽しみが増えて試しに使えるのか!
「これは嬉しい。初めてお前に感謝したよ、変態女神!」
「まだ変態女神・・・どうすればいいのでしょうか」
といいながらもアストレアは放送しても大丈夫なのかレベルにグフフと笑っていた。
うん、まずは一回褒められたくらいで女神がしちゃダメな笑顔をしないでくれればいいぞ。だから、その顔やめろ。
俺はそんな変態女神を放っておいて他のスキルについてみてみる。
経験値増加
経験値のもらえる量が増える。今は通常の二倍。
おお、ありがたいわ。
言語理解
どんな言葉でも翻訳、話すときは相手に合わせて言葉を紡ぐことができる。
おお、こっちもありがたい。読み書きの読みができるだけでもありがたい。でも、どれもレベル1ってことはこれからもっと良くなるのだろうか。
「その通りです」
「だから、ちょくちょく心を読むんじゃない」
「だって・・・旦那様のことをもっと知りたいから・・・きゃ」
「黙っとけ」
「あん」
喘ぐな、この変態女神。というか気になったことがひとつ。
「おい、変態女神」
「・・・・」
「おいってば」
「・・・・」
全く返事をしてこない女神がこっちをみてくる。大方なにをして欲しいかわかるが本当に面倒だな。
「・・・アストレア」
「はいっ!!!なんでしょうか!!!!旦那様♪」
キラキラしてこっちみんな、普通にしてれば、綺麗なんだからころっと陥落したらどうする。
「・・・その旦那様ってのはやめろ。そうしたら、その名前で呼んでやるよ」
「では、どのように?」
「普通に名前でいいよ」
「で、では・・・・ハルオミ様?」
「様はつけんでいいって」
「い、いや、それはその・・・心の準備が・・・」
「なんで急に照れるんだよ・・・」
急にへたれてくるアストレアに調子が崩されそうな俺だったが、いちいち気にしてたらキリがないので次のことを聞こうと思う。
「アストレアはステータスを持っているのか」
「もちろんです!私もハルオミ様の旅に同行させていただくつもりですから!」
「ついてくるのか・・・」
「はい!」
「・・・まあいいや。でさ、本題なんだけど、アストレアはどんな感じのステータスなの?」
「あー私はこんな感じになりました・・・」
苦笑い気味になったアストレアをみて一瞬戸惑ったが、アストレアのステータスをみたら納得がいった。
「・・・アストレアって神々に好かれてる?」
「・・・はい、今回の転生を止めてくるくらいには・・・」
「だからってこれは過保護過ぎないか・・・?」
「はい、全くです。これではか弱いヒロイン路線ではいけなくなりました」
「大丈夫だ。もともとヒロインではない」
なぜこんなやりとりをしているかというとアストレアのステータスは次のような感じだった。
名前:アストレア レベル1
職業:ハイウィザード(神)
力:100
器用:100
耐久:10000
敏捷:100
魔力:10000
魔耐:10000
スキル:鑑定 レベル1 経験値増加 レベル1 言語理解強 レベル1
隠蔽強 レベル1 神々の加護 レベル1 魔法[全属性] レベル1
複合魔法 レベル1 回復魔法 レベル1 付加魔法 レベル1
神聖魔法 レベル1 空間魔法 レベル1 無詠唱 レベル1
魔力回復上昇 レベル1 魔力操作 レベル1 隠密 レベル1
・・・多いわ。
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