初期

キスしたい、


キスしたい、



奏曲とキスしたい!




ああ〜!どーしたの私!!


昨日のキスが、頭から離れない…




今なら痴女扱いされても文句ないかも。



「こらっ、ボッとしない!」


仕事中も、注意される始末。




なんでかな…

ファーストキスでもないのに。


奏曲が尋常じゃない上手さとか?



それとも…


…って違う!!




「莉愛ちゃん、どーしたの!今日は…」


「ああっ、はいっ!ちゃんとします!」



とはいえ、今日は飲み会…


どんな顔して会えばいいのっ!?



かといって参加しなかったら余計気まずいし、奏曲が罪悪感持つかもしれない…


し、キスしたい。



って!飲み会じゃ出来ないから!




「店長、ほっときましょー?

きっとあのイケメンに失恋したんですよ…」


「あぁ、そーゆう事ね…」



耳に挟んで、再々度 我に帰る。


「違いますからっ!」





そして、やたら長く感じた仕事を終えると…


緊張の飲み会へ。




「お、おつかれっ…!」


話してる2人に声掛けるも…

意識して奏曲を映せず、一生にだけ顔を向けた。


当然、奏曲からの返事はなくて。



不安でチラリ、と視線を向けると…


同じく、不安そうな瞳とぶつかる。



「よ、よォ…」


「う、うん…」


意味不明な挨拶を、ぎこちなく交わして…


落ち着かない私達。



に、交互に視線を送って…


「…


なんかあった?」


一生がツッコむのは、当たり前で。



「っ、なんもねぇよ!」

「なっ、なんもないよっ?」


揃って同時に、肯定的な否定を返す。



一生は少し驚いて、苦笑いを零すも…


敢えてそれ以上触れない、オトナ対応。




「おつかれーす!

あ、リアさ〜ん!コレ差し入れっすー」


そこにカツくんが、揚げタコを掲げて参入。



「うそっ!ほんとに!?カツくん大好きっ」


ちょうどお腹が空いてたトコに、不意打ちのタダで美味しいサプライズ!


騒ぐ心と合わさって、思いっきりテンションが上がる!



すかさず。


「モノで釣られんなよ!」って奏曲にツッコまれて。

「俺もその手で行くかなっ」って一生に笑われる始末。



そして「うっわ!やった!俺も大好きっす!!」って喜ぶカツくんの首元には…


大きなキスマークがついてて。



「信ぴょう性ないけどねっ」


笑いながら、それを指差す。



「えっ?ヤ、コレはっ…


遊びっす!

でもリアさんは本気っす!」


言い訳にならない言い訳を、堂々と口にして…


「だからっ、リアさんが上書きしちゃって下さい!」


と、その首元を差し向ける。



「しないよっ!なんで私がっ…


だいたいキスマークなんてつけた事ないし…」


思わず出たカミングアウトに…


めちゃくちゃ驚くカツくん。



そこは、一生がフォロー。


「まぁ、莉愛の場合そーだろうな」



「なんすか?その…

リアさんの事よくわかってます的な発言…


俺のほーが先に狙ってたのにズルイっすよ〜!」


そうカツくんが突っかかって、またジャレ合い始める。



まぁ、キスマークなんて。


基本、好きな人に"会いたい"すら言えない私は、この先も付ける事はないでしょう…



てゆっか。


さっきから先頭の2文字が、欲求を煽るんですけど!



チラ、とその対象を映すと…


バチ、と目が合って!



それに戸惑ったような奏曲が、「ん?」って優しい瞳で私を伺う。



首を小さく横に振って、顔を背けるも…


そんな奏曲が可愛くてキュンとする!




あぁ、キスしたい。




ねぇ、奏曲は…

もう1回キスしたいとは思わないの?



その真意を探りたいのに…


今日は2人きりになる事はなく。



側に居てくれる一生との会話も、身に入らないまま…


少しして隼太達がやって来た。



その隣にいる人の名前は、浮かべたくもない。



襲われそうになったからじゃない…


奏曲を傷つけたから。



や、私の所為なのは百も承知なんだけど…




だけど当の本人達は今まで通り絡んでて。


男同志って、よくわからない…





それから、いつものように隼太を眺めて。


いたつもりが…



ふと気付けば、視界に奏曲を捉えてる。




「飲まないんですかぁ〜?」


「ん。酒キライ…」


「え〜!じゃあ何が好きなんですかっ?」


「特に。なんも…」



その会話は、耳に届くはずもなく…


女のコ達と楽しそうに話してる奏曲に、不快感が募る。



ふんっ!と視線を隼太に戻すも…


気がつけば、また。




「今日ハイペースだな」



そんな最中、一生の言葉で我に返ると…


いつもの倍は飲んでる状態。



「ほんとだね、自重しなきゃ…」




そーしてる内に一生まで呼ばれて、

暫し1人になった所で…


ようやく奏曲が戻って来た。




「どーする?帰るか?」


「えっ、なんでっ?」


思わぬ提案に、飲み過ぎだからかと思ったら…



「見てなかったのか?

隼太さん急用で帰ったけど…

オマエ、どーする?」



見てなかったデス。


それどころか、奏曲を見てました…

なんて言えない。



とはいえ、どうしよう。


リベンジ目的になってからは、隼太がいない時の参加はして来なかったけど…



まだ居たい。




だけど次の言葉で、即決。



「帰んなら送ってやるよ。今日、営業車だし」


「帰るっ」



すると奏曲は、少し寂しそうな顔をした。



まだ居たかったの?


奏曲は2人っきりなんて望んでないんだね…





「ごめんね?

今日は楽しそうだったのに…」


車中、つい捻くれ口。



「あァ?いつもと変わんねぇだろ。

つか、あれのどこが楽しそうに見えんだよ?」



とゆう事は…


女のコ達とのトーク、別に楽しくなかったんだ?



なんだかホッとして、元気復活。



なのに、奏曲の心を探るのは難しくて…


何も解らないまま、家に到着。




「じゃあな…

明日は隼太さんの誕生会前で、飲み会ねーから…

また誕生会ン時な?」



そーいえば、まだハッキリ断ってなかった!



「えと、その日は仕事の都合で参加出来なくて…

だから、今回はプレゼントだけ手配してるの」


「…ふぅん、…そっか」



そして沈黙。




仕事の都合だなんて、嘘バレバレかな?



でも、本来の理由…


隼太にウザく思われるかもとか。

奏曲の誕生会の所為でウンザリとか。


言いたくないし、今は違う気もする。




「どした?」


なかなか降りない私を、伺う様子。



どーしよう!


この会話の流れをなんとか切り替えて…



キスしたい!



せっかく2人きりなのに、このまま帰れないよ…


そこでひらめく。



「ねぇ、上がってかない?コーヒー淹れるよ!」


「え、いーのか…?


ってオマエ!

俺だってオトコなんだから油断すんなよ!」


「今さら何ゆってんのっ?


私の部屋、来た事あるしっ…

この前だって、一晩一緒に過ごしたよねぇ!?」


「誤解を招く言い方すんなよ!」



てゆっか…


奏曲はキスしたくないのっ?

先にリクエストしたのは奏曲だよね!?



こーなったら痴女でも何でもいい!



「…わかった。

じゃあ気をつけて帰ってね?

あと…


送ってくれたお礼っ…」



–––––チュ、と。


奏曲の服に縋って、唇を押し当てた。




ハイペースで飲み過ぎたのか、

このキスDrugの中毒性が強いのか…


生まれて初めて、自分からキスした。



それは唇が触れるだけの短いキスだったけど。


チラ、と映した奏曲は…

現実を受け入れられないような驚愕の顔で固まってて。



だけど次の瞬間。


鬼気迫る瞳で、スイッと捕らわれたと同時。

後頭部に回された手で引き戻されて…



再び唇が重なる。




あぁ、胸がっ…壊れそう…!





クチュ、と。


密着したそれは、微かな艶音をたてながら…



何度も、何度も、愛でるように…


唇を唇で撫でて、食んで、絡める。



私も夢中でそれを追って。

だけどお互い、そんなんじゃ全然足りなくなって。



舌先を掠め合って、求めて、求めて…


その熱を深く貪る。





このDrugは…



頭を痺れさせて。

身体を、ありえない快楽に陥し入れて。


心に取り憑く。





そんな終わりの見えないキスに…


今度はクラクションが制止をかける !



エントラス前に停めてたせいで、奥の駐車場への進路を塞いでた。




見られてたであろう状況の恥ずかしさから…


移動後はお互い、速やかな解散で幕を閉じた。







せっかく、もう1度キス出来たのに…


満たされるどころか、

もっとしたくなってしまった。



昨日は大酒で、すぐ眠ってしまったから。

朝になって、キスの余韻に…


ベッドでジタバタのたうち回る。



なんだかどんどん、深みにハマってるような…


どうしよう…

週末まで待てる気がしない。



とまた、スル気満々な私…


もう完全に痴女でいいです。





その結果、仕事帰り…


ハンドルが勝手に、沖田カーサービスに向かって切れる。



はい、運転してるのは私です。


色々と、どこかおかしくなってる自分はさて置き…



緊張と共に、その敷地内にバイクを停めると。


それに気付いて、すぐに来てくれた奏曲。



「どーしたんだよ?」


「えっと…



…会いたくてっ!」



キスしたくて!


とは、さすがに言えず。

近いニュアンスで取り繕ったつもりが…



奏曲は衝撃を受けた顔で一時停止して。


その後なぜか複雑そうな顔で困惑した。



もうちょっと言葉を慎重に選べば良かったかな…


てゆっか!



会いたいのって困るの!?




終業時間は過ぎてるものの、まだ何か作業中だったようで…


「ソッコー終わらせてくっから」って、休憩所に通されて…


さらに落ち込む。




突然のアポなし訪問で、作業の邪魔してごめん。


それで会いたいも困ったの?



だからって…


今日は手伝いに来たワケじゃないのに、部屋には上げてくれないんだね。




だけど、戻って来た奏曲に謝ると…



「邪魔じゃねーから、いつでも来いよ。

ま、念のため連絡はあった方がいーけど」


なんて言ってくれたから!



ああ、もうっ!大好きっ!


キスしたい、キスしたい、キスしたい!




「っ、なんて顔してんだよ…」


「えっ?…どんな顔?」


「んん…


キスしたくなる顔…」



嘘っ!伝わった!?


キスして!キスして!キスしてっ!



「ぶはっ!

シッポふって喜んでるみてぇな顔っ!」


甘くなりかけたモードを吹き飛ばして、笑い出す奏曲。



あれ、どこで間違ったんだろう…




でもその笑顔はすぐに艶気を帯びて。



「キスしてい?」


そっと顎に添えてきた手の親指が…

ゆっくり優しく、唇をなぞる。



それは、やたら胸にきて…


小さく頷きながらも、心臓は激しく疼く。



そのままクッと持ち上げられて…


甘いDrugが注がれた、瞬間。




ああっ、ダメだっ…


鳥肌が立つくらい!




お互いぎゅっと、しがみ付くように抱き合って。


今日は何にも邪魔されずに…

ただひたすら、とめどなく続いてく。





長く甘すぎるキスは…


終わりに、触れるだけのキスをゆっくり繰り返して…


そっと離れる。



余韻に溺れながら…


2人して見惚れるように見つめ合うと。



ふいに奏曲は伏目に逸らして、苦笑い混じりに…


「オマエ、最強の悪女だな…」



「え…?


え、なんでっ!?うそっ…

やだ、嫌わないでっ!」


偏見対象と宣告された気がして、本気で焦る。



「嫌わねぇよ!


つか…なんなんだよ…っ」


奏曲が辛そうに、その顔を片手で覆った。



「…


奏、曲…?」


状況が掴めず、ただ心配で覗き込むと…



「ワリ…

なんもねぇ、こっちの事。


つか、さ…

俺らってキスの相性、よくね?」


「…


うん、思う…」



だからこんなに…


ありえないほど気持ちよくて、

おかしくなるほど取り憑かれて、


求めずにはいられないんだよね…?




「だったらこの際、つ…」



途切れた言葉の続きを追って、

首を傾げて見つめると。



「ヤ、…キスフレんなる?」


「キスフレ?」


「ん…

お互いキスしてぇ時、自由に出来るカンケー」



それ!すっごくイイじゃん!!


これからも奏曲とキスし続けられるなら、なんでもいいっ!



喜んで大賛成を伝えるも…


なぜか言い出した本人は、少し寂しそうだった。







そして、隼太の誕生日。


なのに頭の中は奏曲だらけ。



誕生会に強制参加の今日は、会えないから…

その夜は回想に浸って過ごした。




初めてキスした時に、解禁されて溢れてきた…

今までの楽しい思い出とか、嬉しい出来事。


何度も心を打たれて、どんどんドキドキに占領されてった気持ちが…


再び私を埋め尽くす。




愛しさが込み上げてきて…



ああっ、キスしたい!!




って…


愛しくない!好きじゃない!

キスしたいだけ!


もう〜!油断するとこの感情が…!



大丈夫、キスしたいだけ。





だって奏曲は…



ー「でもドキドキするからやめてっ!

べっ、別に深い意味はないよっ!」

「…っあってたまるか!」


「俺は誰にも執着しねぇよ」ー



そんな人を好きになったら大変!

隼太で懲り懲りだよ。



だいたい隼太とだって…

本気にならない人って知ってたら、付き合わなかったよ。


今となっては手遅れだけど。




あれ…手遅れ、なのかな?


最近の私は奏曲ばっかで…



え、隼太の事吹っ切れた!?




嘘、私…


そんなに奏曲の事…



だから好きじゃないって!




だけど実際、奏曲の本音が気になる。


あの優しさや、愛でるようなキスは…

嫌でも期待を煽らせる。



そういえば…


キスのインパクトが強くて、今まで考えが及ばなかったけど。



ー「私だって、奏曲の事喜ばせたいよ」


「だったら…キスがしたい」ー



それって…


私とのキスで喜ぶって事?



うそ、だって奏曲なら他にいくらでも…!




そこでハッと気付く。


今の奏曲は、私に宣言した約束の為に女遊びをやめてるって。



その間 私は、ノンキに隼太とキスとか重ねて来たけど…


遊び盛りで相手も腐るほどいる奏曲は、ずっと禁欲生活を送ってたワケで。



そりゃあキスくらいしたくもなるよねぇ…


てゆっか、キスで収まるの!?



とにかく。


約束した本人とやっちゃえば、文句言えないからセーフだと思ったのか…


それとも、それを口実に他のコともキス解禁狙ってるのか…



なんにしても。


私までこんなだらしない状態に陥るなんて…



だけどそれでも、キスしたい欲求は止められない。







次の日からは毎日…


カーサービスを訪れて、キスを重ねた。



遅番じゃない時は…


1人分も2人分も変わらないって事で、晩ごはんも用意した。



そして週末は飲み会へ…


そこで、驚くべきことが起きる!



奏曲とカツくんは、レディース達に呼ばれてて。


私は一生と、いつものように話してると…




「ほんと、莉愛はイイコだねェ」


まさかの!隼太さまからのお声かけ!



予想すらしなかった、よく掴めない状況に、ビックリ目で固まると…


妖艶ながらも柔らかい笑みが零される。



「コーヒーメーカー、ありがとねェ。

すごぉく、嬉しかったよォ?」


その言葉で…


すかさず一生に目を向けると。



「報告すんのは当然だろ?」って、優しく笑う。



つくづく見守ってくれてるその存在に、

心をぎゅっとしつつも…


慌てて隼太に返事を返す。



「いーのっ!全然っ…

改めて、誕生日おめでとうっ」


「ありがとォ。


でも莉愛ァ?

こぉゆ〜の、もォい〜から。


これ以上関わると、危ない世界に連れてっちゃうよォ?」


そう妖しく笑って、立ち去る隼太。



一瞬、キョトンとして…


だけどすぐに胸が騒めく。



もしかして隼太が冷たかったのは…


その危険な世界に、これ以上深入りしないように遠ざけてたから?




「隼兄なりの、優しさだよ」


一生のフォローが、それを追い討ちして…


胸が強く、締め付けられる。




自分の気持ちが、よくわからなくなってたし…

最近は奏曲の事で、頭がいっぱいだったけど…


隼太の事、嫌いになったワケじゃない。



だいたい、あんなに好きだったのに…

そう簡単に吹っ切れるワケないよね?



去って行く後ろ姿を、切なく見つめてると…


その近くに居た奏曲と、ふいに視線が絡む。



麗しいビジュアルで悲しげな瞳を覗かせるその人は、あまりに艶麗で…


胸が恐ろしく弾けて、息を飲んだ。



奏曲は私を見据えたまま、その口が何かを言い零す。



もちろん聞こえるはずもなく。


「…ん?」と首を傾げると…




「なァ、俺なら…


とっくに中毒なのにな…」




続いた言葉も、当然聞き取れなかったけど…


あまりにも切なげな姿に、目を奪われたまま動けなくなる。



その手は胸元を掴んでて、まだ肋骨が痛むのかと不安まで押し寄せる。



だけど奏曲は寂しそうな笑みで、

"なんでもない"って風に首を振って…


視線は解かれた。





その後、送りの車内ではいつも通りで…


敢えてそれを掘り返す事が出来なかったけど。



「ねぇ、奏曲の家…寄ってい?」


なんだかほっとけなかった。



「…明日も仕事だろ?帰って寝ろよ」


「そーだけどっ…


まだ一緒に居たいの!お願いっ!」



それに対して…

また悲しげに瞳を曇らせて、黙り込む。



もしかして迷惑?


確かに深夜だけど、奏曲は明日休みだし…

"いつでも来いよ"って言ってくれたよね!?


って、さすがに非常識か。

まぁ、不良自体が非常識だとは思うけど。



とはいえ、優しい奏曲は…


リクエスト通り、自分の家へと車を走らせてくれた。





車を工場奥のガレージに駐車してる間。


鍵を渡された私は、部屋で待つように言われて…

久しぶりな奏曲の部屋に足を踏み入れる。



ずっと休憩所にしか通してくれなかったから、すごく嬉しい!


女の形跡がないのも、すごく嬉しい!



ふと、目にした棚には…


私があげたメッセージコーラの空ボトルが、大事そうに飾られてて。



どーしようっ、嬉しい!



そんなはしゃぐ気持ちを抑える為にも、テレビをつけると…


流れる深夜映画が面白くて、つい見入る。




「あ、おかえりっ」


戻って来た奏曲に笑顔を投げかけて、

再びテレビへと集中を戻した。


途端。



座ってた状態を後ろから抱き包まれたと、ほぼ同時。


クッと顎を横に持ち上げられて…



不意打ちのキス。




う、わ……!


心臓が破壊される…!!




愛でるような唇と舌は、いつもより激しくて…


「……ん…っ、」って、お互いから漏れる艶っぽい吐息は、余計欲求を煽って…



悶える心はもう、キスだけじゃ収まらない!




奏曲がもっと…



欲しくなる。







だけど。


どんなに長く、甘いキスを繰り返しても…

その先へは進まなかった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る