第10話 きがえ①

 放課後、わたしはいつものように、クラブ活動のために実験室にきている。

今日も、わたしは実験を行うために、今おじいちゃん先生を実験中である。


「か…加納くん」

「ひまりよ、ひまり…」

 今の状況に耐えきれず、今までの呼んでいた名前で呼んでしまってる。

「すまない…ひまりくん、これはどういうことじゃ?」

「え…なにかな?おかしいことでもあるのかしら?」

 クスクス笑いながらわたしはたずねてみた。

「なんで、手錠だけじゃなくて、目隠しまでさせるんじゃ」

 ガタガタと椅子をならし、思いっきり身悶えるおじいちゃん先生。

「そんなの決まってるじゃない。実験よ」

「精神的に安心させてもらえんかのぉ?」

 あらあら、不安が押し寄せてるのね。でもダメよ。

「そんなのはおじいちゃん先生が、気をしっかりもてばそれで解決じゃない」

「解決するもんか、こんなん動けない状態で安心できるものか」

「もぅ、実験なんだから我慢なさい」

 わたしは、両手でおじいちゃん先生の顔を挟み、さらにほっぺを強く抑え込んだ。

「ふぁっぃ…」


 ふふ、少しの笑いを漏らし、おじいちゃん先生から離れる。

「どこにいくんじゃ、放置せんでくれ」

「そんなの事は今はしないわ、安心して…ちゃんと同じ部屋にいるから」

「今とはなんじゃ今とは…」

 もぅ、細かいんだから…

「…ふふ、そうね、実況してあげるわ」

「実況?」

「そうよ、実況、わたしの今からの行動を説明しながらいれば、少しは安心できるでしょ?」

 少し、呻る声が聞こえるけど

「…わかった、それでお願いじゃ……」

「じゃぁ、今から、実験室のカーテンを閉めます」

「なんでじゃぁ、なんで閉める」

 椅子をガタっとゆらして、驚いてるけど、そんなに?

「ええ、だってまずは閉めないと始められないもの」

 カーテンを閉まるレールの音が響く。

「はい、全部閉めたわ。これでこの部屋は暗いわ」

 まぁおじいちゃん先生はすでに真っ暗なんだけど、と思い、再び室内を歩き出す。

 キィ、キィと床を歩くと、木張りの板がきしむ音だけが響く。

「…はぁはぁ…ひまりくん」

 返事はせずに、黙って、室内を歩き、実験台の周りをくるくる歩く。

 実験台にある、わたしのカバンにある手さげ袋をもって歩きを再開する。

「何をしておるんじゃ…返事しておくれ」

「……歩き回ってるだけよ」

 ただ、ひたすら歩く。そしておじいちゃん先生の傍にいき、後ろにまわる。

「…ひ…ひまりくん?」

 肩に手を乗せて、おじいちゃん先生の耳もとに口を近づける。

「ねぇ、おじいちゃん先生…わたし、今から着替えるから…」

「な…なんじゃと…」

「だから想像して、わたしの着替えるとこ…」

「や…やめるんじゃ、見られたら事じゃよ」

 そう言われてもやめる気はないわ。


 ガチャ…


「今、実験室の扉は閉めたから安心して…」

 そう、告げておじいちゃん先生に傍に行く。

 おじいちゃん先生は床の音で気づいているだろうけど、あえて太ももに手を当てて撫でることにした。

「ひま…ひまりくん」

 身体を一瞬ビックっとして挙動をしていて、それにちょっと笑っちゃった。ふふ

「それじゃ、まずは制服の上をブレザーを拭ぐわ…」

 制服の生地と生地がこすれあう音と椅子のガタガタの音が聞こえてくる。

 脱いだブレザーは、おじいちゃん先生が使う机に置いて。

「次は、ネクタイね…」

 シュルっとほどいていく。

「どうかしら、想像してるかしら?ふふふ」

「はぁはぁ…やめるんじゃ…」

「もう、さっきからそればっかりね」

 他にもっとないのかしら…

「次はスカートね」

「ひまりくん…」

 少し大きい声が響く。

「だめよ、ちゃんとイメージして頂戴。わたしの着替えているとこをイメージして」

 おじいちゃん先生の息が荒い、興奮なのか、焦りなのか、きっと後者かな。


 スカートを机の上に置いておじいちゃん先生に近寄り耳元で囁く。

「わたし、今ブラウスと下はショーツだけよ?」

「ひまりくん、やめよう、度が過ぎてるぞ」

「ふふ、わたしは意地悪するのが好きなのかしら、今とても興奮してるわ」

 おじいちゃん先生の頬を手の指で触れてから

「それじゃ、、次はお待ちかねのブラウスね…」

「ぁ…あ…やめるんじゃ」

 やめろと言われてやめるならしてないよ?

「ふふ…」

 ボタンを上から下にかけて、外してまだブラウスは脱がないでそのまま維持して

「ボタンを全部外したわよ」

「はぁはぁ…」

「ブラウスを脱ぐね…これでわたしは、スリップだけよ」

 そのまま、おじいちゃん先生の肩から手にかけて、わたしの手で触れていく。

 両足が開いているので、閉じさせてその上に座ることにする。

「どうかしら?興奮する?」

「キミは女の子じゃそんな事はしてはならん」

「ふふ、女の子は好きな男性には大胆になるものよ」

 わたしは首に手をまわして、身体を預ける。

「胸の感触は感じれるかしら?」

「ハァハァ…やめような、これ以上はだめじゃ」

「いいえ、まだ着替えてないもの。これはサービスよ」

 おじいちゃん先生の、歯を食いしばるように耐えてる顔にわたしは、頭を預けて、胸に手をあてて擦る。

「ねぇ、うれしくない?」

「うれしい…とか…だめじゃ、わしは」

 必死に理性の抵抗なのか、バカげたことを怒ることに抵抗しているのかわからないけど。

「…下のアレが大きくなってるのね」

「はぁ…言わんでくれ、どうもできん」

「ふふふ…いいわよ、仕方ない生理現象だもの」

 そう告げて、わたしは太ももから離れる。


―― さて、まだ続くわよ おじいちゃん先生

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ひまり ―himari― @km19780420

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