第5話ヤマト作戦

 洋介は怒りに身を震わせていた。

それは日本国民として当然の怒りだった。


「北朝鮮が天皇陛下を狙っているだって……!?」


 彼は拳を握りしめ、父に問うた。


「そうだ。内閣官房参与たちがそう言っている。」


「……何とかならないのかよ!!?」


「何のために大和が出撃していると思ってる?」


 そう言い放つと、幸一は書類を出した。


「何だこれ……【ヤマト作戦】……!?」


 艦長は息子に対してフッと笑うと、艦内マイクを取った。


「総員に告ぐ!!大和はイージス艦こんごう奪還のため戦闘態勢に入る!……砲雷長!対水上戦闘用意!!」


「「了解!!」」


"たいすいじょうせんとうよーいッ!!"


 CICの砲雷長が戦闘配置を下令する。


 警報が鳴り響き、艦が戦闘部署を発動した。

乗員がヘルメットや救命胴衣を着用し始める。


「「各部、対水上戦闘用意よし!」」


 艦長は再びマイクを取り、「統合任務部隊司令官より別命あるまで待て」と命じた。


 洋介と美香は茫然としていた。


「……親父、これって……」


「決まってんだろ!こんごうを奪い返す!!」


「ええ……(汗)」


 ヤマト作戦は開始された。


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