第4話コンタクト

―首都圏某所海岸―



 国防海軍のヘリコプター『シーホーク』は、砂を盛大に巻き上げつつ、着陸態勢に入った。


「「ッ……!」」


 洋介が美香を砂塵から庇う。


 砂塵が収まると、パイロットが降りてきた。

 彼は2人に話しかける。


「やあ。僕は機長の一色大尉だ。戸村艦長おとうさんにはお世話になっている」


「は、はあ……え!?親父が?」


「2人とも何も聞かずに、シーホークに乗ってほしい」


 洋介は乗ってみることにした。

父親の名前を出された以上、気になるのだ。


「行くぞ美香」


「ちょ……」


 ヘリコプターは勢いよく飛び去っていった。



―戦艦大和後甲板―


 シーホークは戦艦大和に降り立つ。


 大佐の階級章を着けた男が歩みよってきた。


「よっ」


「親父!?大和艦長だったのか?」

 

 洋介は驚いた。


「お嬢ちゃんも一緒か……いつも洋介が世話になっている」


「い、いえ!」


 美香は顔を真っ赤にしてしまった。


(親父め……)


 挨拶を終えると、幸一は顔を引き締める。


「状況は聞いたな?」


「ああ、ヘリで」


「よし、付いてきてくれ」


 洋介と美香は艦橋へと案内されていった。


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