75.Sな彼女とドSな彼
「あー、誰かさんがグダグダ言うから花火まともに見れへんかったやろ」
「う……すみません」
「ええよ。この貸しはサーヤの体で払ってもらうからな」
サヤカの体がビクッと震えた。
「いっ、今から?!」
「誰も今からなんて言うてへんわ。スケベ」
真っ赤になっているサヤカを
いじらしく思った。
「ほら。行くで」
さっきからぶつかっている手を握る。
「あの、手汗が……」
「お前は色気ゼロか(笑)。別にヌルヌルでええから黙ってつかまっとけ」
人混みの中を埋もれるように歩く。
汗ばむ手を離さないように。
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