58.Sな彼女とドSな彼

サヤカが亜湖を紀樹とくっつけたいのは


誰の目から見ても明らかで


幸治が沙織を必死で落とそうとしてるのも


わかりやすいほどにわかりやすかった。





久々の肉食系女子やなー。




嫌いじゃないけど。




亜湖はカワウソみたいな可愛い顔をして


全力Sガールだった。



ボディタッチも多くて


悪い気はしない。






沙織がトイレに行くタイミングで


サヤカもついて行った。




剛と幸治は二人で喋っている。






どうしたもんかなー……。




缶ビールを飲みながら考えていた。




「ノリ君、隣座ってもいい?」




亜湖が妖精スマイルを放つ。




「どうぞ」




隣に腰を下ろした亜湖がふふっと笑う。




「運転する気ゼロだよね?」




運転は交代で、と話していたが


結局は行きは剛が一人で運転した。




「ははっ。ええやん。こんな可愛い子らとバーベキューする機会作ってあげたんやから罰当たらんやろ」




帰りも剛が運転するやろ。




「可愛いだなんて……」




はにかむ顔は一層可愛い。




「まさかサーヤの友達がこんなべっぴんやとは正直思ってへんかったよ(笑)」




それは本当に本当。




「サーヤに叱られるよ。 ……ノリ君は今彼女は?」




「おったら合コンなんかせーへんて」




「でも、モテるよね?」




「んー……、好きやと思う子に好かれんかったらモテる意味なんかないんちゃう?」




「好きな子はいるってこと?」




返事の代わりにニコッと笑う。




亜湖は察しも良くて頭の回転が早い。





ナマケモノみたいなサーヤよりも



亜湖の方がよっぽどタイプなんやけど



心が動かへんのは何でやろ?









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