第4話 今があるから

僕たちはカードコーナーのテーブルが置いてあるスペースでバトルの

雰囲気を天野さんに見てもらうことにしたんだ。

天野さんはテーブルの様子を立ちながら眺めている。

僕たちは天野さんに時折ルールの説明をしながら対戦をしていたんだ。


「どう?少しは分かったかな」

「見てて面白そうかな〜って思ったよ。ちょっとやってみたいかな」

「ならストラクチャーデッキを買ってみたらどうだ?買ったらさ

俺がちょっと相手してやるから」

「本当に?ありがとう新田くん」

「まあ、そういうこった」


天野さんはレジでストラクチャーデッキを購入していた。

その光景を見てると僕が始めて自分のデッキを買った頃のことを

思い出した。


「そういえばリョウくん。ちょっと聞いていい?」

「ん?どうした?」

「リョウくんは何がきっかけでカードゲームを始めたの?」

「そうだなぁ…俺が始めたきっかけは兄貴の影響かな。

兄貴いつも部屋でカード漁ってたからな。それで俺もやってみようかなって

思ったんだよ」

「そっかーお兄さんの影響だったんだね」


僕が始めたきっかけは周りのみんながカードをやっているのを見て

僕もその輪に入りたいと思ったからだ。

始めてお店に行った時はたくさんカードがありすぎて何を買えばいいのか

分からなかった。その時に目についたのがレジのすぐ近くに置いてあった

デッキで僕は何がいいのか分からなかったからそのデッキを買った。

その時の僕はルールが分からなくて、周りのみんなが対戦してる様子を見て

なんとなくルールを把握しなくちゃいけなかった。

だからルールが分からなくてよくミスをする僕はよくバカにされていた。


でも、それでもこうして今があるからそれでもよかったと思えるんだ。







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