第2話 新しい場所

「おーい、マモル。今日は昨日言ってたところに行こうぜ」

「うん、じゃあ今から行こうか」


僕たちは今日も放課後カードの店へ向かっていた。

でも、いつもと違うのは駅前のカードショップじゃないということだ。


「そういえばさ、リョウくん。その別のカードショップってどこにあるの?」

「ああ、今から向かうのはデパートのカードコーナーのところだ」

「デパートにもカードができるところがあるんだね」

「カード専門店よりはスペースは小さいしパックの種類とかも少ないけど

だからと言って悪いことばかりではないぜ」

「何が違うの?」

「それはカードを始めてまだ日が浅い人が多いから気が楽ってことだ」

「なるほどね」


僕たちはデパートの2階へ行き、カードが展示してあるコーナーを見つけたんだ。


「あ、あこだよね。カードのコーナーって」

「そうだぜ、駅前の場所と違ってちょっと静かだろ」

「僕たちと同じくらいの人が多いね。これなら大会も少し気が楽かも…」

「そうだな。今回は俺はいいからお前だけでも出てみろよ」

「リョウくんは出ないの?」

「まあ、ここの色んな人のバトルを観戦してみたいからな。やっぱ俺も参加した方がいいか?」

「いや、僕頑張ってみるよ。僕もちょっとでもいいから自信をつけたいんだ」

「マモルよく言ったぜ!お前も男になったなぁ!」


僕たちはカードコーナーを一通り見回っていた。

そこで対戦してる人達は駅前のカードショップの人達より

カードの強さでは劣ってるかもしれない。

でも、カードを楽しむ気持ちは向こうでもこっちでも同じだったんだ。


「えっと、まだ大会までは日がありそうだな」

「そっか。でも時間に余裕がある方が僕は安心かな」

「時間はあるんだし、大会まではこっちに行くことにするか」


いつもと同じカードの店。でも、いつもとは全然違う店の雰囲気。

同じカードショップでもこんなに世界が違うなんて

僕は今日まで全然知らなかったんだ。


新しい場所に来ることで色んなことが見えてくる。

やっぱりカードゲームは面白いね。




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