第8話 初めてのパチンコ4

 先ほどの話では、1パチという「レート」で遊んでいた話だった。これは1玉1円で玉を借りて遊び、1玉1円で景品と交換するようなレートだ。

 ぶっちゃけ、1パチは1000円からでも遊べ十分に大当たりを楽しめるし、「低レート」の類に入る。最近ではこの下の0.5円パチンコとかあるもんだから、もはやゲームセンターと変わらないようなパチンコ屋も存在する。

 私がパチンコを初めてから3か月くらいだろうか、勝つときもあるし、負ける時は負ける。しかしその差は少なく、例えば3000円勝ち、5000円負け、1000円負けといったものだ。まぁ負けてる時の方が多いし、今思えば勝てるわけないのだが、客の中にはG景品を山のように抱え、10万円にして帰っていく光景を見た時、俺は唖然とした。

 なんだその大金は!なんなんだ!

 その人が打っていたパチンコ台をみると、いやその島(コーナー)をみると、

 

               4円パチンココーナー

 

とあったのだった。

 その出会いこそ、俺がこの業界から抜け出せなくなる最初の第1歩を踏み出していくのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る