第7話 初めてのパチンコ3

始めたのは1パチのエヴァンゲリオン7の甘デジが最初だった。他にもライトミドル、MAX機等いろいろ種類はあるのだが、甘デジというのは当たる確率が大体1/100くらいで、MAX機というのは大体当たる確率が1/400というのだから、差は歴然だろう。もっとも、当たりやすいからといって勝てる訳ではない。当然出玉が削られる。出玉というのは単純に当たった時にどれだけ玉が出るかだ。甘デジほど当たった時の恩恵は小さく、MAX機ほど大きい。

今でこそそのMAX機は射幸心を煽るという事で撤去の流れとなっているが、昔はそれが当たり前だと思うと、いかに日本人、いや昔のじーさんばーさんはギャンブルが好きなのかというのがよく分かる。

話を戻そう。エヴァンゲリオンのパチンコはアニメでしか知らなかった俺にとって、スタートと共にキャラが喋ったりするのは斬新だった。

当然、原作にはない行動や、矛盾点も出てくる。

そこがたまらなく面白かったと言っても過言ではない。今でこそ設定5狙いのアイムジャグラーが主戦場の俺が言うのもなんだが、シンジ君は普通に使途に負ける。とにかく負ける。それはパチンコでいうハズレを意味するのだが、当然確率的には負ける(ハズレる)事の方が多い。だから当たるまでパチンコを打つ。シンジ君勝つ。大当たり。原作通りに事が進む。すると残酷な天使のテーゼが聞ける。

この一連の流れを楽しんでいた。

その後は確変or時短といい、確変は次の大当たりまで玉を減らさずに遊べる状態、時短とは○回転まで玉を減らさず遊べる状態だと思ってくれればいい。

エヴァは確変機になるのだが、この台の肝はいかに確変を続け、時短で引き戻すという作業に等しいのだ。

大当たりにも種類があって、確変大当たりと、そうでない大当たりになる。

この確変大当たりを引き続ければいくらでも大当たりが続き、結果大量の玉が得られることとなるのだ。だからパチンコを打ってると分かるが、7テンパイ、奇数テンパイ、赤図柄テンパイというのはココロ踊るものなのだ。特に7テンというのは機種によって激熱ということも多く、脳汁が半端ない。

いくつか専門用語も出てきてしまったが、ここでは割愛させてもらおう。

俺はその店の1パチに朝から晩までパチンコというのも珍しくなく、気が狂ったかのようにパチンコの楽しさに魅入られてしまったのだった。

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