第2話 企業説明会

 大学4年生、季節は春。大学にもよるが、1年から3年にかけては遊びまくっていた自分も、卒業論文、就活と色々と面倒な事案が浮き彫りになっていた事を自覚する時期である。

 丁度と言っては何だが、大学サイドも落ちこぼれが発生しないよう、定期的に企業説明会やら就職活動の案内等を発信してくる。

 その就職説明会には中には誰もが知っている大手企業から、何を製造してるかも分からない無明の町工場まで多岐に亘る。

 まだ学生も余裕があるのか、それとも氷河期が抜けた後の安心からなのか、真剣に就活をしている様子は見られない。最も、私立の大学の学生などそんなものだろう。

 和気あいあいと始まる企業説明会に、私が今後勤めることとなるパチンコ屋は、そこにあったのだ。

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