第6話 深愛②
激しい雨の中、彼女に雨がかからないように注意を払いながら、傘の向きも彼女に寄せて歩いていた。
そうこうしていたら、いつもお世話になっているコンビニについた。
ハンカチで肩にかかった雨を拭き、彼女もカバンから小さなタオルをだして、私に差し出してきた。
そんな気遣いはありがたいが、自分で使ってもらいたかったので
「私はいいよ ハンカチで事足りる」
「私を濡らさないように傘を多めに寄せてくれてたし、そのせいで余計に濡れてるの知ってますから。お気になさらずに」
よく見ているな ここはありがたく使わせてもらうか
「ありがとう 助かる 洗って返すから」
「嬉しいですけど 先生のにおい嗅げなくなるので返してください」
冗談か本気かわからないが もう争うのは疲れるので 変なことはしないで、普通に洗ってくれ といいタオルを返した。
傘を閉じて入り店に入り、弁当コーナーに向かった。
お馴染みの弁当がありそれを手に取り、ジュースやお酒類のコーナーに向かうと、ちょうど彼女もジュースを選んでいた。
せっかくだから一緒に買ってあげるか、と思いカゴ置きからカゴを一つ取り弁当を入れてビールもついでに取り込んだ。
「ほら 一緒に買うから入れなさい」
「いいえ いいですよジュースだけでなくてついでにお弁当も買うつもりでいるので」
その返事を聞いて 子供が遠慮する必要はないよと思い
「気にしないでいい それくらいは払えるから」
きっとこの返事は彼女が望んだことだろう。
だからこそ 素直に彼女は
「ありがとうございます お言葉に甘えますね」
うれしそうに満足そうだ。
コンビニでお互い弁当を買って、お店を離れて止まない雨の中を二人歩いていた。
もちろん同じ傘で雨は相変わらず…
勢いを弱めることなく降り続く、地面にいくつもの水たまりができている。
車道と歩道の間の水路は小さな川ができて、排水溝めがけて流れている。
スーツも半分濡れて重さを感じるくらいまでになっている。
ズボンのすそも色変えるくらいに雨を吸い込み靴の中に浸食してくる。
幸い彼女も服は濡らすことはないが、足はそうはいかず靴下が濡れているみたいだ。
「よくふるな 止む気配を全く感じないな」
「ですね~ まるで私たちを祝福してるみたいじゃないですかー」
もう、好意がバーストしてる遠慮無用だ。
「それなら 晴れてくれるといいんだけどね」
「先生、嬉しくないんですかー 相合傘ですよ~ 経験ないでしょう~」
「いや、そんな求めてないからな 私は教師だといってるだろう こんなんで首になりたくないぞ」
ほんとに、こんなんで解雇されたらどこに再就職すればいいのだ。リアルに首を吊るぞ
「ふふ 大丈夫大丈夫 こんなこと見られて首なんてなりませんよ」
彼女の好意は最初に比べればうれしくも思うのだが…
やはり教師と生徒、それにここまで年が離れていて会話も成り立たないだろう。
そんなにわたしに固執するのかわからない。
彼女くらい美少女なら相手にも困るまい。
彼女の事を考えていたら 大きな声と同時に身体に衝撃が襲い掛かる。
「先生 あぶない」
そう 彼女が私の体を押しやったのだ。
気を抜いていたといえ身体がよろけてなんとか自分の体を支えて彼女を見ると大きなトラックが彼女の横を通りすぎる。
と、同時にちょうど大きな水たまりがありその上を通過するとバシャンとはじける音に合わせて水たまりの波が彼女に降りかかる。
その光景をみて言葉に発する前に彼女に歩み寄りハンカチで彼女の頭を拭いた。
「おい 大丈夫か?」
変なものがとんできてケガをしてないかとおもい頭を調べた。
「大丈夫でしたか?先生」
「私よりも今は君だろ」
彼女はカバンからタオルを出して 顔を当てて心配してる私をみているが表情が読み取れなかった
「・・・・先生 寒いです」
そういうと私の腕に手を握ってきた。
「ああ 私の家はすぐそこだ そこで乾かそう」
一刻も早く彼女の服を乾かさないと、それに身体を温めないと風邪をひいてしまう。
その焦りのせいか、私は彼女の肩を抱き急いで私の家に向かった。
家についたらすぐお風呂を進め、制服は取り敢えず洗濯機に入れておいてくれといい、私も服が上から下までびしょ濡れになっていたので着替えることにした。
着替え終えてひと息つきソファーに腰をかけて気持ちを落ち着かせた。
そしてだんだんと状況を理解して冷静に考えをまとめようとした
「さて 慌ててたといえ 教え子を家にいれてしまうとは・・・」
仕方ないのはわかるが あー 緊急事態だったんだ・・・そう思うようにしよう。
これ以上考えると自分の落ち度を攻めてしまう。
「・・・・はぁ・・・」
嘆息をつき、彼女のいる方向を視線をやった。
彼女は、今帰ってきてすぐ風呂場にいる。
「先生~ 着替えどこですか~」
「ああ すまない 持っていく」
そうはいったものの 私の家に服らしい服はない・・・今着ているシャツは一着だ。
この前1つダメにしてしまったから変えはない
それ以外はワイシャツしか・・・仕方ないな、服が乾くまでの辛抱だ。
クローゼットからシャツを一枚とり、タオルを一つ手に取りバスルームに向かった
ドアの前で2回ノックをして声をかけた
「持ってきたから 開けるぞ」
すぐに返事が返ってきた
「どうぞ~」
扉を開けて、固まってしまった、洗面台の鏡の前で一生懸命、バスタオルで髪を拭いてる彼女の姿がそこにあった。
あるだけならそのまま持ってきたワイシャツと替えのタオルを渡して戻ればいいだけの事なのだが…
身体には何もつけずに後ろを向けている彼女の姿があった
生で女性の裸を見てしまったのだ。40年近く生きて、親以外では女性の裸体を見たことなんてない、ましてや風俗にも行ったことはない。
彼女の身体を上からなぞるように見てしまった。
髪はまだ乾ききれておらず、毛先から水滴が零れ落ち身体の曲線に沿って流れ落ちていく。
火照った身体からは少し赤みをさしていて、白い肌だからこそ余計に年齢そぐわない色気が増している。
「先生?」
身体を半身こちら向けて声をかけてきた。私が動かないものだから不思議に思ったのだろう。
彼女に声をかけられたが答えることができなかった。
両手を使ってバスタオルに髪をはさみ、叩いて乾かしていた。
そして私から何も言葉が返ってこないものだから、半身向けていた身体が全部こっちを向いた。
綺麗な曲線を描いているハリのよさそうな胸は髪から落ちた水滴が胸の形に沿って流れ落ちて肌の瑞々しさを増していた。
彼女の裸体に見惚れてるものだから、彼女が近づいてくるのさえ止めることを忘れ、私はその流れに逆らうこともできずに、彼女は私に顔を近づけてきた
何をするのかわかりすんなり受け入れてしまった。
彼女の両腕は私の首に、そして私の両腕も彼女の白くて細い身体に手を回していた。
「ん・・・・んんっ・・・ちゅちゅ・・・ぅんん・・・・」
風呂上りのせいなのか弾力ある唇は押せば水ができそうなほど潤っているように感じられた。
押せば返されその感触が気持ちよく堪能してしまう。
無意識に腰に回してた手は、彼女の腰から脇に向けて触れるか触れないでなぞっていく彼女は一瞬身体をよじらせて声をもらした。
「ぁん・・・んんん・・はぁ・・・・んちゅ・・・ちゅ・・・・」
それでもキスを辞めず、私の口に舌を噛めてくる。
二人だけしかいないこの浴室に舌の絡み合う音と同時に甘い吐息が響いている
「はぁん・・・あ・・・・んん・・・ちゅ・・・ぁん・・・あぁ・・・せ・・・先生・・・」
私は彼女とのキスに意識が持っていかれ答える代わりに白い背中をなぞり、彼女の頬に手の平をつけて親指で軽く円を描きそのまま、まだ乾いていない髪に手を入れて櫛ですくように頭を撫でた
「んん・・先生・・・ちゅっ・・・はぅ・・・ちゅ・・・も・・・・もぅ・・・身体が冷えちゃう・・・」
「・・・ああ・・・すまない・・・・」
そういい顔を離すときに彼女の唇から透明で綺麗な糸をひく
「・・・・・着替えだが服の持ち合わせがなく これしかないんだが服が乾くまでこれを着ているといい」
私の手からワイシャツとタオルを受け取り彼女は一言お礼をいいさらに言葉をつなげてきた。
「先生の趣味ですか?」
「・・・・ちがう ほんとにないんだ」
思わず 彼女のおでこを軽く小突いてしまうと頬赤くしてにやけていた。
私はそのまま浴室でて、キッチンに向かいコップに水を入れて一口飲み反省した
「・・・・どうしたんだ 私は・・・・」
彼女の身体に見惚れてしまったとはいえ、自分の生徒だということまで忘れてしまうなんて。
それにまさか反応してるなんてな・・・・
彼女に欲情でも・・・・・
そう考えた 瞬間激痛が身体を走る・・・・
急激な腹部痛みが襲いだした
あ くる・・・・
運が良かったのか ちょうど台所のシンクの前だと そして嘔吐した。
蛇口をひねり嘔吐物を水で流しながら収まるのを待っていた
時間的にそんなに立ってないはず、垂れ流している水で口をゆすぎ冷や汗が気持ち悪かったのでついでに顔を洗った。
「タオルタオル・・・」
と自室にタオルを取りに行こうかしたら彼女が隣にいてタオルを差し出してくれていた。
素直にそれを受け取り顔を拭いた
「・・・・悪いな また変なとこをみせて 申し訳ない」
「・・・・・・・いいえ・・・私が原因ですか?」
彼女は少しためらいながらも 不安を隠し切れないのか、思い切って聞いてくる。
そんなに思いつめた顔をされるとこの誤解はとかないといけないと自然と思ってしまう。
「キミのせいじゃない これとはもう何十年と付き合ってる」
「・・・・え」
「アレルギーみたいなものだから 気にしなくていい」
こんなこと言われても納得なんてできないだろうけど こればかりは話す気に慣れない。
説明している間に何度嘔吐や嗚咽を繰り返すかわからない
さすがに自分の身体に鞭を打つなんてできなし何より自分の体力が持つ気がしない
「さて さっぱりしたいから 私もシャワーだけでも浴びる」
彼女は、納得いかないのか、話してほしいという視線を送るが、申し訳ないと思いそのままその視線を切って浴室に向かった
風呂から上がり洗濯も終わって自己主張するかのように終了の点滅を光らせていた。
本来ならこのまま出すんだがさすがに女性の下着を無断で、触るわけにもいかないのでリビングに向かった。
彼女はソファー腰を掛けてコンビニで買ってきたジュースに口をつけながらテレビを見ていた。
隣に腰をかけて彼女の恰好を改めてみると白いワイシャツから肌が透けてうつり、下着も何もつけてないからワイシャツの裾に自然と目がいく。
ワイシャツから出る白い太ももに興奮してしまうが今はそれどこではなく、彼女の服の取り扱いの許可を得ないといけない
「木下、制服なんだがコインランドリーで乾かして来ようと思うんだが その私が行ってもいいか?」
あほなこと言ってることはわかるが、年頃の娘に下着乾かしてきていいかなんて聞けないし、彼女がいけないこともわかってはいるんだ。
太ももに興奮したことで言葉選びはアホになったことは認めよう
「いいですよ お願いします さすがにノーブラ、ノーパンてのは寒いですからね~ 先生的にはおいしいのかもしれませんが」
さっきのことは気にすることはなく とんでもない発言をしている
「下着に触ることになるが構わないか?」
スルーして 直接的にいうことにした
「先生なら 変なことしないでしょうからいいですよ 今更かんもあるわけですし」
うん まぁその通りだな。
裸まで見られて触られて 何を気にするかって感じだけど
「年頃の娘ということと 自分が女性であることは忘れてないだろうが 羞恥心も大事にしてくれ」
彼女の頭を軽く手をやり自室から旅行用に中型のバッグをもってきて浴室に向かった。
いちいち洗濯ものを確認するわけにもいかないのでなるべく、目をやらず手の感触だけでカバンに詰め込みチャックを締めた。
ダイニングでテレビを見ている彼女に向かって一言叫んだ
「では行ってくるので 誰が来ても開けないように」
遠くから はーい という声が返ってきて、カギを締めて ランドリーに向かう。
通路から空を見ると 若干だが雨が弱まっているかのように見える。急いでいくかと歩みを速めた
ランドリーまで10分くらいなので、雨が強くなってきたのはちょうどついてからだった。ランドリー入り少し大きめな店舗なので左右に違う機種が置いてある。
右側は10台分の乾燥特化型と左側がミックスで大型用で布団やじゅうたんなどを洗うためのが4台で洗いから乾燥まで出来るタイプが6台揃ってる。
私は女物で女子高生の服を持っているせいか、右の一番奥に向かいドラムのドアを開けてカバン事突っ込み中でひっくり返して放り込んだ。
30分くらいで乾くだろうと硬貨入れてからソファーに腰かけた。
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