第24話 名探偵リアルコナン
本当はこのフットボールは、山田刑事とアーサーが、ホームレスをおびきよせる目的だけではなく、彼の背後にいる人物に仕掛けた罠だった。
その人物こそが、女子高生を殺害した真犯人だ。ホームレスは真犯人に利用されて、犯人に仕立て上げられた。
ホームレスの存在を知っていた真犯人は、事件直後に彼に接近。最初は容疑者として疑われるように、当座の生活費を渡して、姿を隠すように頼んだ。
そして、多額の報酬を提示して、身代わりに自首することを依頼。金が尽きて小屋暮らしに戻りたくないホームレスは、務所暮らしもさほど変わらないと引き受ける。どうせ逮捕されるならと、ついでに銀行に来る客を襲撃。人が大勢いる中に目立つよう乱入。
でも、報酬金額は半端じゃないだろうし、ホームレスの口から誰に頼まれたかばれる可能性もある。それなら、直接顔を合わせなくても、メモなどでやりとりすればいい。例えば、あの小屋を利用する。
最初はわかりやすく絨毯の上に封筒を置いておく。小屋に立ち寄ったホームレスが中を開けると、依頼内容の他に返事用のメモと筆記具が。もちろん多少の現金は入っている。第三者に見つからないよう、封筒は絨毯の下に隠しておけと指示。何回かやりとりが続き、最初は信用していなかったホームレスも現金の額が増えていくうちに、自首を決意。真犯人とホームレス以外にこのことを知るものはいない。なぜなら誰も小屋に入ろうとはしないから。
いや、一人いた。それでアーサーは、自分が小屋にいることを真犯人に見せつけ、山田さんはそいつの反応を観察した。そいつは、小屋が気になって仕方がなかったに違いない。僕が山田さんに刑事ですかと訊ねて、あっさり認めたのは、そいつに聞かせる意味もあったのかもしれない。
もう見物人達は、僕らのように勝手にしゃべっているか、携帯をいじっているかで、試合を真剣に観戦していない。バーバリアンズもベースボーラーズも、そんなことは気にせず、勝負を楽しんでいる。
といっても、見物人を置くアイデアは無駄ではない。予想していたよりも喧嘩が少ないのは、見物人が大勢いるからだろう。
白黒のパトカーと覆面カーが道路に停まり、制服警官が降りてくると、試合が一時中断した。野蛮族の中には顔を隠す者もいた。
山田さんはアーサーのところへ行くと、留守にしたお詫びと犯人捕獲のお礼をいった。
「いやあ、出払ってて申し訳ない。まさかその間にあいつが出てくるとは」
「どちらも仕事ですから仕方がありません。捕獲のとき抵抗されたので、相手に少し怪我を負わせてしまいました」
「相手は凶暴だから、そんなこと気にしなくていい」
「あの缶は証拠になるでしょうか」
「あいつの指紋が残っていても、それは事件のときのものじゃないから、本人の自白に頼ることになります。必ず吐かせます」
と、山田さんは自信に満ちた口調でいった。
ホームレスが逃げ出さないように、執拗にロープを巻き付けたため、制服警官は苦労している。ようやくロープを外すと逮捕。僕は、実際に人間に手錠がかけられたところを初めてみた。
警察が帰ると試合再開だけど、もう時間は残り少ない。
選手達は疲労が激しく、ボールを触っていない者は動きが止まっている。
「中世のものに較べ参加者が少ないから、一人一人がより疲れることになるな」
と昌喜はいった。
「昔はもっと多かったんだよね」
「街中の男が参加したから、千人を超えるものもあった」
「そんなに人数が多いと、試合にならないだろうな」
「見ているだけの人間もいたと思う。それでも試合に参加していることは違いない。これが元々のフットボールだから、今のサッカーのサポーターだって、ボールに触ることはないけど、試合に参加しているんだ」
「へえ、それであんなに熱くなるのか」
僕は、話のついでに聞いてみた。
「ところで、さっきアーサー王のエクスカリバーって言ってたけど、何のこと?」
「アーサー王は大昔の王様。五世紀くらいだからローマ帝国の影響が弱まった頃。当時のアルビオン、つまり今のブリテン島には様々な勢力が乱立していた。それをまとめたのがアーサー王。円卓の騎士って聞いたことがあるよね」
円卓の騎士もブリテン島も、僕は聞いたことが無かったけど、昌喜は当然知っているものとして続けて話していく。
「彼らが仕えた人物がアーサー王なのさ。そのアーサー王十五のときに、カンタベリー大寺院を訪れた。庭に石でできた台座があり、一本の剣が刺さっている。そばには『この剣を引き抜いた者はブリテン王の資格がある』と刻まれた碑文がある。
その剣は何人もの騎士達が抜こうと試みていたが、誰一人として剣を引き抜くことはできなかったものだ。剣の名はエクスカリバー。それをアーサー王が抜いて王になったというわけ」
「ふうん、あの汚いスコップが聖剣エクスカリバーね」
僕は嫌みをいった。昌喜はそんなことは気にせず、話を続ける。
「実はエクスカリバーはもう一本あって、岩から引き抜いた剣が戦いで折れたため、またエクスカリバーという剣を湖の精から借りたんだ。アーサー王が死ぬと、その剣は湖に投げ込まれるんだけどね。なんで同じ名前の剣が二本もあるかというと、元々はどちらか片方がエクスカリバーで、もう片方はそうじゃなかったんだけど、伝説が伝承していくうちに混同され、どちらもエクスカリバーになった」
「時の密室と同じじゃないか。事件の内容が伝承していくうちに、密室殺人になってるし」といって、僕は笑った。
「アーサー王自体が実在したかどうかわからないから、あの事件とは違うよ」
「なんだ。アーサー王なんていないのか。それを早く言え」
試合時間は残り少ない。このままスコアレスドローでは、両チームとも納得いかない。最後の力を振り絞り、試合は佳境を迎える。
総長が大声で叫んだ。
「よし、ルビコン川を渡る」
彼らの用意した作戦開始の合図のようだ。バーバリアンズの二名が川縁まで移動した。僕は意味がわからなかったが、昌喜が解説してくれた。
「元老院と対立したシーザーはルビコン川よりローマに近づくことを禁じられていた。賽は投げられたと決断したシーザーはルビコンを渡り進軍。古代ローマ帝国の出来事」
「要するに川を渡るってことね」
川幅は二十メートルほどで、流れは緩やかなので、泳いで渡れないことはない。残り時間は三十分を切っている。
川縁の二人は水中に入ろうとせず、そこにおいてあったトラロープの先を投げ縄みたいにして、広場のほうに投げた。先端は直径五十センチほどの網かご状に結んであり、広場の北側中央に罠のように待ちかまえる。
「賽は投げられた」
総長がまた叫んだ。昌喜は順序が逆と指摘した。
バーバリアンズの残りのメンバーが総力を挙げて、中央での奪い合いに成功し、ボールをその網の上に乗せた。
川縁の二人はロープを持ったまま、ルビコン川に飛び込んだ。ボールを乗せた網は、川のほうに蛇が這うように移動していく。
昌喜は立ち上がってこういった。
「まだらの紐&ソア・ブリッジだ」
トラロープは黄色と黒が混ざっているので、まだらの紐と表現するのはまだわかるが、ソア・ブリッジって何だろう。
ボールは川に落ちると、一人がそれを沈めて、本人ごと水中に消えた。もう一人は平泳ぎで向こう岸に向かう。
バーバリアンズは彼に続き、全員が川の中に飛び込み、向こう岸に泳いでいく。ベースボーラーも全員でそれを追う。
見物人達は、選手のいなくなった広場をぼうっと眺めている。
ボールを沈めた男が、息が続かなくなったのか、向こう岸近くで顔を出した。両チームとも彼に近づく。
「罠だ」
昌喜がそういった。
ベースボーラーズは全員罠にかかった。この程度の罠なら僕でも見破れる。はたしてアーサー達の仕掛けた罠に、真犯人はかかるだろうか。
川辺が陸に上がった。それもこちら側で南側ゴールの近くだ。
川辺にパスしやすい位置にボールが浮き上がった。それを水中に隠していたひげも一緒に現れた。
ひげはボールを沈めた男から水中でそれを受け取ったんだ。ひげは川の中からボールを川辺に投げた。川辺はボールを受け取ると、ゴール下に移動し、余裕のシュートを放つ。
シュートは成功した。
バーバリアンズはこちらにむかって泳ぎ、陸の上に上がる。その顔は皆満足げだ。
相田先輩は手を叩いて喝采した。
「先輩の入れ知恵ですよね。向こうに渡ると見せかけて、別動部隊がこちらでシュートする」
昌喜が聞いた。
「僕は、彼らの作戦を立ち聞きしてて、カエサルの故事に結びつけただけ。それでもルビコン川を渡ると言って相手をひっかけることができるから、役には立ったと思う。名付けてルビコン渡河作戦」
と、先輩は関与を認めた。先輩にしてはいいネーミングだ。
ベースボーラーズは唖然としていたが、気を取り直し、反則だとアンパイアに詰め寄る。暴力を振るったわけではないから、反則は認められなかった。中世のルールでも違反ではないだろう。水中にボールを隠したが、鞄などに入れてはいない。人力で引いた網は、馬車などの乗り物に相当するとは思えない。
試合再開。陸に上がったベースボーラーズは、水を滴らせて反撃するがもう時間がない。残り十五分を切った。
そしてベースボーラズの奮闘むなしく、笛が鳴り試合終了。一対〇でホワイトナイト・バーバリアンズの勝利。
いつもなら勝者のバーバリアンズが敗者を馬鹿にするところだが、どちらもくたくたで、それどころではないようだ。
勝者も敗者も長時間のプレーに疲れきっていたので、見物人で後かたづけをすることになった。総勢十名ほどで地面をならすのだが、アーサー一人で学校に行ってとってきたのでレーキを忘れ、道具は借りたスコップとホームレスのスコップの二本だけで、残りの者は足を使っていい加減にやっている。
僕はその二本しかない一本を受け持ったのだが、途中でアーサーがとりあげた。僕の動きがスローなので、自分が替わるということかと思いきや、僕と昌喜を連れて小屋に向かう。
「なにするの?」と僕は聞いた。
「あの小屋に行きます」
「あそこは空っぽだよ。それにアーサーはさっきまであそこで寝ていたよね」
と僕が言うと、
「ホームレスが外にスコップを埋めていたということは、凶器を絨毯の下の地面に埋めている可能性があります」といった。昌喜も、
「それはありえる。このままだと、せっかく犯人捕まえたけど証拠がないから、自供に頼ることになる。あそこで被害者の血が残った凶器が見つかれば決定的だ」と乗り気だ。
アーサーは、小屋の入り口のところで絨毯をめくりあげ、半分に折った。下にあったスノコを小屋の外にどかすと、むき出しの地面だ。
彼はスコップで地面を掘り、僕と昌喜は何か出てこないか調べる。そして、
「これ……」
昌喜が何か見つけた。
アーサーは動きを止めた。昌喜はハンカチを取り出すと、長さ二十センチほどの鞘におさまった小刀を拾い上げた。
アーサーはまた山田さんに連絡している。小屋の中は暗いので、僕と昌喜は外に出て、刀の鞘を抜いた。
じっくりと観察した。はっきりとした血の跡はないようだ。
「洗ってあるかもしれないけど、鑑識が調べれば凶器かどうかわかるかもしれない」
昌喜がいった。
「そうだね」
一樹は、僕らがさぼっていると思ったみたいで、
「そこの二人、片づけ手伝ってよ」と、言っている途中で刃物に気づいた。
「アブねえ、なにしてるんだよ」
「ちょっと待って!」
僕らは刀を鞘に納め、ハンカチに包むと、アーサーの様子をうかがった。今度は奥のほうを調べている。僕らが入り口にいることに気づくと、
「後はひとりでやります。片づけを手伝ってください」
といったので、僕と昌喜は刀を持ったまま、一樹達に合流した。
しばらくして警察が来たので、おそらくは証拠になるであろう刀を渡した。片づけが済み、その日はそれで終わりだ。
バーバリアンズはしばらく前にバイクで帰っていた。今頃勝利の大暴走をしているのだろう。
みんなで学校に向かう途中、今日のことを振り返った。
「なんであのオヤジが出てくるんだよ」とか、
「警察まで来て、人が逮捕されるの初めて見た」
とか言うんだけど、みんな負けたせいか、試合のことはほとんど話さなかった。
アーサーは、犯人逮捕ですっかり体調がよくなったのか、歩きながら両腕を前後に振り上げ走っているポーズをとったり、シャドウボクシングをしたりする。
「やはり、私のボクシングはアマチュアです。彼が現役だったら、負けていました」
キャプテンは、
「俺、ボクサーになろうかな」
といって、自分もシャドウボクシングを始め、下級生を困らせる。キャプテンが始めたせいか、アーサーはシャドウボクシングをやめると、弱々しい声で本音を打ち明けた。
「私の住んでいる家で人が殺されたことは、とても気がかりでした。ランスがいなくなって、一人の夜は怖いこともありました。これで安心して眠れます」
僕も被害者の冥福を祈った。
それから明るい話題が続いたが、僕はバーバリアンズが馬鹿みたいに喜ぶ姿を想像して、腹が立ってきた。今頃連中は、試合の話で盛り上がっているのだろう。それで、
「あいつらほとんど実力差がないのに、最後に汚い手使って一点入れただけじゃん」
というと、昌喜は、
「中世ルールでは一点先にとったほうが勝ちなんだから、これで終わりでいい。白騎士の作戦勝ち」
と、野蛮族の勝利を称えた。
「ああ、悔しいけど僕らの負けだ」
と、ほとんど参加していない僕が悔しがった。長い間いがみあった双方にとって、おそらくこれが最後の戦いになるのだろう。その最後の戦いで、ベースボーラーズはバーバリアンズに敗れたのだ。
「テストマッチの泣きの演技といい、バイクにパスしたり、川を利用したり、野蛮族って馬鹿の集まりかと思ったら、結構クレバーなことするよな」
と昌喜はいった。
「白騎士と名乗ってるけど、ちっとも騎士じゃない」
と、僕も野蛮族の騎士道精神の無さを指摘した。
すると昌喜は、
「それに白騎士と名乗ってるけど、色は白だけじゃなくて赤も混じってる。あの太極球やイカの浮き具のようにね。なぜなら白騎士野蛮族は赤毛連盟だから」
と、意味不明なことをいった。それでつい聞いてしまった。
「さっきも赤毛連盟って言ったけど、野蛮族の昔の名前のことなの? あいつら昔髪赤く染めてたんだ」
「そうじゃなくて。赤毛連盟はホームズの出る短編。詳しくは言わないけど、表の活動とは別の目的があるってこと」
表の活動って、フットボールやテストマッチに別の目的があるってことなのか。もしかして彼らは、アーサーや山田刑事に協力して、真犯人を追いつめてるのかもしれない。それで、総長は勝利を犠牲に、テストマッチをわざと引き分けにして、このフットボールに持ち込んだ。
それには、テストマッチの時間を引き延ばす必要があった。アーサーがバッツマンに加わったのはそのため。三日目は雨天なのに決行して、早く終了しようとしたくらいだから、それ以降にこのアイデアに思いついた。
平日開催なので、工場跡地でやればいいフットボールを、狭くて、草取りなどの手間のかかる河川敷で開催したのは、あの小屋で最後の報酬受け渡しがあるからだ。すでに絨毯の下には報酬があったのだ。真犯人は、アーサーが小屋にいるのを見せつけられて、気が気でなかったはずだ。
時の密室と同じで、僕らは現金強盗を目撃していない。
警察とアーサー、桜田さんが協力して、犯人はホームレスということにして、強盗をでっちあげた。報酬を受け取る前に大金を手にすれば、ホームレスは自首をしないだろう。真犯人は報酬の回収のため、必ずあの小屋に来る。透明な屋根越しに、隠しカメラが仕掛けられているともしらずに。
しかし、二つの点で予定が狂った。ホームレスがあそこに現れ逮捕されたことと、山田さんが刑事だと知った真犯人が、あの場からいなくなったことだ。
ホームレスは報酬を受け取りに小屋に行こうとしたのに、人が大勢いたので暴れてしまい、報酬を受け取る前に自首するはめに。それでアーサーは方針を変更。
自分が小屋を掘り起こすのを僕に見せつけ、真犯人にそのことを話すよう、僕に指示するはずだ。コカインの件を見逃してくれたくらいだ。真犯人は必ず、アーサーに絨毯の下になにか出てこなかったか訊ねる。ボイスレコーダーが用意されているともしらずに。
アーサーが暴力団に近づいたのも、ウメちゃんのこともあったんだろうけど、薬物の情報を入手するためかもしれない。単なる薬物疑惑だけでなく、それが例の殺人事件と深く関係あるとしたら。たとえば、被害者が真犯人の薬物使用を知ってしまい、口封じしようとしたとか。
真犯人が強盗の件を聞かなかったので、昌喜は噂を広めようと、ホームレスの仕業だと強調した。そんなことしても無駄なのに。彼もチームのひとりだが、所詮はワトソン役。
ホームズ役はランスだけど、彼は犯人。
金田一耕助の作者横溝正史は、コナンドイルがホームズを犯人にすれば、誰も見抜けないと言っているが、この事件では、被害者と関係がありそうなのはランスだけだから、誰が見たってランス以外に犯人はいない。
読者からすると、これだけ長い文章読まされて、そんな当たり前な結末では満足できない。だけど、問題はない。昌喜が、犯人が誰であろうと、そんなことはどうでもいい、と言ってたでしょう。
なぜならこの物語は、
誰が犯人か当てるのではなく、本当は誰がコナン役か当てる目的で書かれたのだ。
邦題は諸事情で名探偵リアルコナンだけど、原題は「Who Played Conan ?」。誰がコナン役を演じたか?
アーサー・ホワイト?
ドイルとよく似てるから、ひょっとしたらタイムマシンでやってきたコナンドイル本人かもしれない。江戸川乱歩の小説で、アルセーヌ・ルパンが日本にやってきたみたいにね。
しかし、この物語では登場人物のひとりにすぎない。コナンが他の登場人物と決定的に違うのは、それが作者であるということ。「虚無への供物」みたいな理論だけど、この物語の作者こそがコナン役なんだ。するとこの文章を書いている速水誠ということになるけど、よく考えてみてください。
虚無への供物とか横溝発言とか、いくら友達の影響でも、スポーツ少年の言葉とは思えないよね。自分で国語の作文が苦手と言っている高校生が、これまでの長い文章を書いてきたと思える?
ところどころ文体が堅くなってたり、昌喜ならこう表現するって何度も出てきて、おかしいと思わなかった?
コナンドイルの母校に、テニスコートやクリケットコートがいくつあるとか、昌喜から聞いたって書いてあったけど、一度聞いただけで覚えられる内容でないし、何度も聞き返すような内容じゃないし、昌喜だって全部覚えているような内容じゃないから、明らかにインターネットなどで調べて書いてる。
他にも、部外者厳禁なのに一度だけ特別に見せてもらった、ミス研が保管している部長の残した事件の資料を全文丸写ししてるって、どういうことかな。
デカルト座標なんて言葉、誠が使うわけないし、河川敷のロープの位置を説明するのに、数学を持ってくるなんて、相当変わってる。
で、僕の正体?
ホームズものって、作者はコナンで語り手はワトソン。誠の振りして事件を語るからワトソンなんだけど、実際に起きたことを、適度に脚色して著述してるから、作者のコナンでもある。つまり、同一人物がワトソンとコナンの一人二役を演じていたわけ。
まだ、わからない? わざわざ登場人物欄にワトソン役って載せておいたあの名探偵だよ。
もう、わかりましたよね。名探偵リアルコナンの正体が誰なのか。
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