影の存在に対する『本当』の問題と、私小説に関すること
だざいおさむし
第1話影の存在に対する『本当』の問題と、私小説に関すること
Ⅰ
ツイッターのTLタイムラインを眺めていると、様々な著名家が古今東西の玄人・素人の発言をリツイートしたり、リプライしたり、とても盛り上がっていて美しい様に感じる。しかし、中には巨匠に野次られたり、相手にされなかったり、ブロックされたり、悲しい者もいる。それこそが問題であり、その指摘が大事なのだ。
上の文章は私のツイッターの「呟き」から少々、手を加えて引用したものである。プロの作家や頭の賢いシロウトなどの発言は全然、本当の問題と向き合っていないという事を言っている。『本当』の問題についての発言もある事にはあるが、ほとんど大して『本当』の問題の解決になっていないと言いたい。プロの「不幸な人々」へのメッセージは視野が狭くなりがちである。ツイッターが面白い人にはツイッターが面白くない人の気持ちが分からないのか。
本当の問題とは何か。その被害者はそもそも、少数の悲しい人々(影の存在)に該当する。なぜなら、少数な人々がある種の不幸に陥ると、自分の仲間が少ないために、傷の痛みがひどいのだ。傷の痛みが深い人は文学者が助けなきゃいけないが、文学者自体が作ってしまっている「少数の傷深い」人々は、いったい誰が救えるのか? もう、誰も悲しみに陥っている事すら、気付かないだろう。
幸せな人をより幸せにしても仕方がないじゃないか。それにそもそも視野に入らない被害者など分かりようがないじゃないか。それに対して、何か答えが出せる人が真の文学者だ。いや、『本当』の問題に対して、私たちが為すべきことは誰かが、救えない他の誰か(影の存在)をどう対処し、どう行動をするか、考えることであろう。答えのない事をプロの文学者に無理やりに押し付ける私は罪深き男であるか。
だが、本当の本当の問題は「私がなぜ、偉そうに語っているのか」かも知れない。しかし、私には文才など全くないし、文学というものを志してさえいないのかも知れない。いつも思うが私が文章を書くと、その文章は愚痴を奏でているようで、仕方ない。呪われているのだろうか。
Ⅱ
私小説だからと言って自分の深遠な人生を全部書いていると思ったら、大間違いだ。私小説にすら描きたくない、隠し通したい人生があって、初めて、私小説家足り得るのだ。私小説は作品そのものがその人の人格である。そもそも、読者には作者の人柄を知りたいという夢がある。その夢を私小説が叶えるのだ。例えば太宰治を読んでいると、彼の優しい人格が垣間見える瞬間が多くある。よほど、文章のテクニックが凄いのも然る事ながら、忠実に自分の事を写し取るテクニックも併せ持っているに違いない。太宰は包み隠さず、自分の事を曝け出した作家であったが、結局、自殺してしまった。隠したいことがあれば「隠したい」と文章の中に入れればいいと思う。私はそこまで、曝け出す覚悟でいる。しかし、私小説でさえ、究極的には自由である。嘘を書いても構わない、罪のないものである。それは小説ほど自由なものはないという意味である。自由だから、興味や魅力を持ったのだ。小説というのは本当に自由度が高く、なんならいじめを肯定しても、罪にはならない。しかし、それを読んだ読者が一言、侮蔑するかも分からないし、書いた本人が大事な何かを落としてしまっている可能性がある。だから、私はバカな事は書かないようにしようと決めている。それは、私も「カクヨム」の一員だというその一点の自負が私にそうさせているように思う。自分の作品を大切にしたい気持ち、それこそ文学だと思う。
Ⅲ
今回は二つの事について喋りましたが、どうだったでしょうか。一つ目は、本作の三分の二を占める『影の存在に対する「本当の」問題』と、二つ目は残りの三分の一である『私小説に関すること』の二つです。言葉数も少ないし、わけのわからん文章なのは承知なのですが、皆さまと「文学」という立ち位置を共有したいという思いから書かせて頂くことに致しました。
影の存在に対する『本当』の問題と、私小説に関すること だざいおさむし @geragetter
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