第17話

逃げる首筋を唇で追いかけて、ニットの裾をまさぐる。びく、と背中が震える。

相変わらず色が白い。鎖骨に口づけながら、そっと乳首を撫でる。

「やだ…っ」

央が身をよじる。乳首に口づけると、敏感に反応しながらも逃れようとする。

「見ない、で」

涙声で言う央を見ると、必死になって反応する股間を両手で押さえていた。

「気持ち悪い、から。見ないで…」

胸がしめつけられる。

ああ、こんなに央を傷つけたんだと、自分のやったことのひどさをやっと理解する。

何で、こんなけなげな子を傷つけたまま1年も放っておいたんだろう。ひどいクソ野郎。クソだけど、最低だけど、今度こそ後悔したくない。


孝史は体を起こし、来ていたシャツと上着を脱ぎ捨てる。そのままジーンズを脱ぐ。下着も脱ぐ。

「央」

震える央をもう一度抱きしめる。

「気持ち悪くなんかない。めちゃくちゃ可愛い」

腰を寄せて、反応している性器をあてる。

「可愛いくて、我慢できなくてごめん」

そっと手を取り、触らせてかわりに央の股間を触る。央もまだ反応している。

指を絡めて、擦り上げる。

「ン…!」

鼻にかかった声にドキッとする。

触ることを許されているのをいいことに、またキスをして舌を絡める。少し手のスピードを上げる。

「…っ、ふ」

央がキスから逃れて、だめ、と小さな声で言う。

「もう、だめ…!」

全身を震わせて央が果てる。苦しいようなせつないような表情に見惚れる。

枕元のティッシュで拭き取って、少し落ち着いた央のはりついた前髪をかきあげる。

「大丈夫?」

「…はい」

目が合う。さっき泣いたのと相まって頬まで赤い。

「先輩、は」

「ん」

まだ反応している。萎えたらまた央を傷つけかねないので安心した。

「触り、ます」

「うん」

央がおずおずと触ってくる。あんまり上手じゃないけど興奮する。そしてあまり他の人間とこういうことをしていないのだと安心する。身勝手なものだ。

一生懸命な央が可愛くて、央の髪をなでる。もちろん気持ちよくてうっとりする。

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