ここにあるのは誰かの日常。劇的な出来事が起きるわけでもなく、魅力的な登場人物がいるわけでもない、読者と地続きの生活感が漂ってくる作品です。スーパーや缶コーヒーのエピソードは誰にも心あたりがあるはずです。本当に誰かの日常を覗き見してしまったような、ほんの少しの罪悪感と好奇心でドキドキさせられます。プリンターはいつ買いに行くのでしょう。いつか来るはずの完結を思うと、寂しくなります。