16.11.24

思っていたよりも雪が降った。


積もらない程度かと思っていたら、平然と銀世界を生み出していった。

幸いにも長靴が必要になるほど積雪ではなかったが、明日の朝は路面凍結の

可能性大である、とニュースサイトが報じていた。

昨日の憂慮そのまんま。


雪だるまも雪うさぎもかまくらも作らず、雪合戦すらしなかったが、

やっぱり東京で見る雪はいつも特別な気持ちを呼び起こす。

それがどんな気持ちなのかと言われると困るのだが、雪が降る様を「しんしん」

と表現した時のような、そんな気持である。


「しんしん」は周囲がひっそり静まっている様子や、寒さが身にしみる様子、と

いった意味があるらしいが、どちらも雪によく似合う意味である。

英語では「silently」になるらしく、意味としては静かな様子の方が

正解なのかもしれないが、「しんしん」はその両方の性質を持ちつつも、

意味だけでは表現できない、特別な情景を持った言葉であると思う。


漢字で書くと深深。

雪は静かに深く降り積もる。

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