納豆、ジェットコースター、ひまわり
パッケージをひまわり柄にしてみた所で、三食パックの納豆に夏らしさなど感じない。扇風機を強風にしてテレビの音量を上げる。汗だくで予想最高気温を告げる気象予報士にげんなりした。椅子の上にあぐらをかいた妹が寝ぼけ眼で朝食を口に運ぶ。
「今日も暑くなりそう」
と呟けば、妹もぼそりと「夏だ、嫌になる」などと答えてくれる。気だるそうな表情。
「あ、そうだ。こないだテレビでやってた遊園地のお化け屋敷行かない? 涼しくなれるんじゃないかな」
「お姉ちゃんが一人で行ってくれば。私は怖いのだったらジェットコースターの方が好き」
「えぇ! あんなのに乗れる人の感覚がわからないよ」
「じゃあ私はお化けが好きな人の気持ちがわかんない」
妹はつれない。テレビはもうニュースのコーナーに移っていて、キャスターが真面目な顔で原稿を読んでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます