終わり終わるまでの間隙
世界が終わるのだと神様が言った。
私はどうにも離れ難くて、立ち尽くす。
外から、内から、世界が緩やかに終わっていくのを見つめていた。
そうして気付く。世界は終わるのではなく、終わり始めるのだと。
終わり終わるまでの間隙。手のひらから砂が零れるように静かに、空から降る六花の如く降り積もる言の葉に、私はゆっくりと目を閉じる。
世界が終わるのだと、神様が言った。
世界が終わり終わるのを、私は外から見つめていた。
白い世界、するりと滴り落ちた雫に融けて、そして私は、背を向ける。
かなしいけれど、さよならだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます