第15話

「後輩、今日は何の日?」

「各種美味しいケーキが販売される良き日、クリスマスですね!」

「本当にお前はブレないね」

「実は私、昔から夢がありまして。」

「……なんか予想つくけど、どんな?」

「ケーキ1ホール食いするのとバケツプリン作って食べるのとケ◯タのパーティバ◯レル食べることです」

「……ブレないね、お前は、ほんとに」

「しかし、しかしですよ。いい加減歳も取ったので正直ケーキ1ホール食いとバケツプリンはキツイなって思うんですよね、胃への負担がヤバい。悲しいですよね……若い頃は金銭的に厳しいのに、歳を取ると内臓がついてこれないなんて」

「俺より若い癖して何言ってんのお前」

「夢とは叶わないからこそ夢なのですよ」

「ブレないバカだな、お前は。だがしかし、優しい先輩がお前の夢を1つ叶えてやろう! 今日パーティバ◯レルを準備したから酒持ってこい。宅飲みするぞー」

「……先輩、クリスマスですよ?」

「クリスマス暇な奴、お前含めて3人呼んでるから」

「みんなに断られたらどうするつもりなんです……?」

「クリスマスを『各種美味しいケーキの発売日』呼ばわりするお前を筆頭にぜっっっったいにクリスマス予定ない奴だけ呼んだから心配することないぞ」

「腹立つ……何一つ言い返せないのがほんと腹立つ……」

「来るだろ?」

「行きますけど!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る