第21話 思いが強い⁉︎

(麻里花、すごく辛そうだわ……)

(顔色も悪いし…… 心配だわ)

〈キンコンカンコン〉

『麻里花!保健室で休んだら⁉︎』

『そうね、そうするわ!』

『先生、麻里花が、具合が悪いので、休ませてください。』

『顔色が悪いわね⁉︎ 江口さん横になって休んで!』

『はい。 ありがとうございます。』

『先生、麻里花をお願いします。』

『じゃあね!』

『うん』

麻里花は、眠りにつき、そして、夢をみた。

昔の夢のようだ。


『お呼びでしょうか? 小春お嬢さま』

『おみつ、人形この子を湯屋に入れてあげてほしいの‼︎』

『湯屋でございますか⁉︎』

『ですが…… 壊れてしまわられるのではございませんか⁉︎』

『おみつ‼︎ お前、私のいう事が聞けないの!!』

『申し訳ございません。』

『ちゃんと綺麗にしてあげてね!』

『はい。お嬢さま、お預かりいたします』

桶に湯をはり、着物を脱がせました。

(着物も下着もとても良い物だわ……)

(人より良い物を着ているなんて……)

おみつは、人形を丁寧に洗った。


『お嬢さま、人形を洗って参りました。』

『そう、良かったわ』

『それより、おみつ! この子の事を、人形おさよさまと、呼びなさい!!』

『おさよさま、でございますか⁉︎』

『そうよ!!』

『わかりました。』


『うーん…… いつの間に寝たんだろう⁉︎』

(なんだか変な夢だったなー人形にお風呂って……)

〈キンコンカンコン〉

『あっ⁉︎ 麻里花、起きた⁉︎』

『うん。グッスリ眠ったわ!!』

『良かったわ!! ずーっと寝ていたから、心配したのよ!』

『心配かけてごめんね』

『もう、大丈夫よ!』

『帰りましょう⁉︎』

『えっ⁉︎ そんなに寝てたの⁉︎』

『そうよ!』

『あっ! 荷物!!』

『持ってきたから大丈夫よ!』

『加奈美ありがとう!!』

『どういたしまして!』

二人は、ふふふふっと笑った。

二人は、将来の話しや、夢の話しをした。


『ただいま!!』

『お帰りなさい。』

『おかえり、加奈美、何も無かったか⁉︎』

『私は、大丈夫だったけど、麻里花が具合が悪くて……』

『疲れがたまったのかのう⁉︎』

『何だかね、昨夜、カラカラって音で、よく眠れなかったんだって……』

『それで、顔色が悪くて、保健室で休んでたの!』

『保健室で寝てたら、私の夢と同じような、夢を見たみたい。』

『夢の中でね、小春というなのお嬢様がね、おみつという名の女中さんに、人形をお風呂に入れるように指示をしたんだって……』

『そしてね、人形の事を、さまって呼ぶように、おみつさんに言ったそうよ!』

『そんな夢を見たのか…… ずいぶん、はっきりした夢だなぁ』

『そうなの…… だから、心配で……』

『おじいちゃん⁉︎どう思う⁉︎』

『そうだな…… どうやらお前たちは、黒いモヤの記憶を見ているようだなあ⁉︎』

『黒いモヤを成仏させる事ができるかも知れん。』

『そうね、ヒントがあるかも知れないわね』

















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