第15話 夢の話を聞く……事実なのか⁉︎
『比呂哉に麻里花は何か変わった事は無かったのか⁉︎』
『俺は、なんだかうるさいなーって思ったくらいで、何も気づかなかったよ』
『お前ならありえるな!』
『そういえば私、昨夜、生々しい夢を見たのよね!』
『どんな夢だ⁉︎』
『あの、
確か⁉︎ 五歳くらいの誕生日プレゼントに、人形をもらったみたいだったわ……』
『それでね、その人形から黒いモヤみたいのが出て、女の子に入って行ったの……』
『それから、女の子の周りで、家具が浮いたりするようになったみたいね⁉︎』
『プレゼントに憑いてたヤツが、のり移ったんだな!!』
『夢だとその様なんだけど……』
『それでね、両親は祈祷してもらうことにしたのね! だけど、何度やっても、祓えなかったみたい…… 両親は、だんだんと、娘の力なんじゃないかと思うようになっていったの⁉︎』
『そんな時、お腹に赤ちゃんがいることがわかり、ますます娘に冷たくするようになったの……』
『酷いなー あっごめん』
『そして、男の赤ちゃんが産まれると、両親は更に、距離を置くようになったわ』
『そんなことが……』
『それから、数年がたち、歩くことと話すことが出来るようになった弟は、姉と遊びたくて、近付いたの!』
『娘の影響を受けると思った両親は、姉の所に行かないように何度も、言うんだけど、あまりにも姉の所に行きたがるから、ある日、弟の事を叱ったの!!』
『その泣き声に気付いた姉が、怒って!!感情を、爆発させてしまい…… 家具が当たって、男の子は死んでしまったの!!』
『両親は怒って、狂うように娘を閉じ込めて、死なせてしまったの……』
『可哀想だな……』
『自分たちのした事に気付いた両親たちは、子供たちのために、その地にお墓を建てて、家を壊して出て行ったようね』
『だけど、死んだことに気付いてなく、両親に捨てられたと思った子供たちは、負の感情に浸ってしまったの……』
『麻里花、すごい夢だな…… まるでその場にいたようだよ』
『本当ね⁉︎ ビックリしたわ⁉︎』
『それでね⁉︎ まだ続きがあるの……』
『まだ、あるのか……⁉︎』
『うん。でも、全部話さなきゃダメな気がするの……』
『わかった聞くよ』
『それでね、家を壊した後にしばらくして、家を建てた人がいて、女の子たちは、勝手に家を変えられたと怒って、感情のままに椅子や家具を動かしたの……』
『持ち主たちは、その家を売ろうと思っても売れず、取り壊す事になったの……』
『自分たちの家が戻り、姉と弟は喜び、家中を遊び場として遊んだの!!』
『そしてある日気付いたの、誰も家に来ないって……』
『だから、自分たちの家に人を呼ぶために、色々やったけど、誰も来なくなって……』
『年月がたって、知らない私たちが、知らずに山に入ったみたいね!!』
『そうか‼︎ そういう事だったのか!!』
『何⁉︎ どうしたの⁉︎』
『雨を降らせて、雨宿りさせたって言ってただろう⁉︎』
『ああ、うん。 本人たちはおそらく寂しかったんだろうな……』
『だからと言って、死ぬ訳にもいかない…… どうしたら成仏できるかをみんなで考えよう』
『そうだな!! それが良い!!』
『と、言ってもどうすれば……』
『今日、加奈美がお祓いをしてもらうんだって、俺は行くけど、お前たちは、どうする⁉︎』
『行くよ、親に連絡してくる』
『私も行くわ、心配だもの』
『じゃあ決まりだな』
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