第2話 俺の日常
「おーい、新城!今から放課後遊ぼうぜー」
「待ってろ牧野。今行くから」
俺は三日月小学校に通う新城かつやだ。
俺の日常はいつも単純だ。
学校へ一人で行って休み時間は牧野たちと遊んで
放課後も友達とてきとうに遊ぶだけだ。
この日常は俺にとってはいつも通りの日常だ。
その時間は誰かと遊んでいる時は楽しい時間だが
みんなとの時間が終わる時は寂しかった。
だから毎日みんなで遊ぶことを繰り返していた。
「今日も一人でいるな西沢のやつ」
「西沢か、あのクラスでもいつもおとなしい子だよな」
「なあ、ちょっと声かけてみないか?寂しそうだしさ」
「おい牧野、いきなり話しかけたらびっくりしないか?」
「だからお前も一緒に話しかけるんだよ」
「仕方ないな…」
俺と牧野の2人は西沢の側に寄っていった。彼女は俺たちが近づくと
こちらを向いた。
いきなり俺たちが現れて少し怯えているのも何となく分かった。
「あ、あのちょっといいかな西沢さん」
「・・・」
「えっとできれば返事してくれないかな」
「・・・」
西沢は牧野が話しかけても、言葉は出そうとしてるのは分かったが
言葉を出せずに無言でいた。
「ほら、いきなり話しかけたから西沢も困ってるだろ」
「はあぁ、こりゃ参ったな…」
「まあ、今は退散しようぜ。またな西沢」
「うん…」
俺たちは今日の放課後もいつも通りに日々を過ごした。
その帰り道、俺は西沢と出会った。
あの時はまともに会話はできなかったが、同じ帰り道のようだったし
話し相手として帰り道一緒に帰らないかを聞いてみた。
「あのさ、西沢。ちょっといいか」
「・・・」
「あ…あのさ、その」
「・・・ごめんね」
そう言い残して西沢はすぐに走って帰っていった。
「はぁ、、、確かにこりゃ参ったな…。牧野の気持ちがわかった気がするな」
その日の帰り道は俺はいつも通りに一人で帰っていった。
その時の俺はいつも一人だった。学校へ行けば牧野たちがいるが
学校の休み時間や学校までの行き来の道は孤独感を感じていた。
俺はこの変わらない毎日がとてもつまらなかった。
だから何かをして退屈を潰そうとしていたんだ。
だから、平和な日常なんて興味なかった。
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